今日のできごと


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2016/6/7(火)


 神様が私たちに願っておられることは、隣人を愛することです。

 愛は忍耐強い。
 愛は情け深い。
 ねたまない。
 愛は自慢せず、
 高ぶらない。
 コリントの信徒への手紙一 13章4節

 愛は高ぶりません。へりくだります。
 「高ぶり」というギリシア語は、「ふいご」という単語から派生しています。
 「吹いて膨らませる」という意味合いの言葉です。

 自分自身を、風船を膨らませるように、大きく見せること
 実際には小さいのに、あたかも大きな存在であるかのように見せること
 そのような意味合いの言葉です。

 人間は神の前には、小さな小さな存在です。
 キリストにつながっていなければ、何一つできない存在です。
 強そうに見えても、元来弱い存在なのです。

 それをあたかも、自分の姿を膨らませて、
 大きな力強い存在であるかのように見せること
 これが高ぶりです。

 自分に元々力があって、強くて、知恵があって賢くて、
 優秀で、人よりも優れた人物であるかのように、人々に見せかけること、
 それを人々に吹聴すること、これが高ぶりです。

 イエス様は、徴税人とファリサイ派の人の二人の人物の話をして、
 そのことを示しておられます。

 ファリサイ派の人は立って、
 心の中でこのように祈った。
 『神様、わたしはほかの人たちのように、
 奪い取る者、不正な者、姦通を犯す者でなく、
 また、この徴税人のような者でもないことを感謝します。
 わたしは週に二度断食し、
 全収入の十分の一を献げています。』
  ルカによる福音書 18章11〜12節

 イエス様は、ファリサイ派の人は、このように祈ったけれども、
 神様の前には正しいとされませんでした、と話されました。
 ファリサイ派の人は、自分が正しい存在であると思っていました。

 それは、自分で自分が正しいと思う「自己義認」です。
 彼は「徴税人より自分の方が正しいし優れている」と思っていたのです。
 すなわち、高ぶっていたのです。

 高ぶりというのは、神ではなく自分がすごいと思う心です。
 簡単に言えば「どうだオレはすごいだろう」というものです。
 「神がすばらしい」というのではなく「私がすごい」というのです。

 しかし、素晴らしいのはいつでも神様であって、私ではありません。
 私はホースのような存在で、
 どんなにすばらしい働きをしたとしても、

 ホースの中を水が流れるように、神様の素晴らしさが私を通して
 流れていっているにすぎないのです。
 素晴らしいのは神様です。

 この心が求められています。
 この心は、高ぶりの逆の「へりくだり」です。
 たとえホースがたくさん水を流して、多くの人を潤しても

 「素晴らしいのは、私の中を流れた水です、私ではありません」
 そういう心が、求められているのです。
 それは、神様に栄光をお返しする心です。

 そこに、神様は働かれます。
 神様が自由に働かれるのは、このようなへりくだった心を持つ人です。
 高ぶりは、神様の働きを妨げてしまいます。

 もし高ぶっている人を用いて、
 神様が素晴らしい働きをなされたとしたら、どうでしょうか?
 その人は、いよいよ高ぶってしまうのではないでしょうか?

 「やっぱりオレはすごいんだ」という具合です。

 高ぶりは罪ですから、
 その人の罪を、助長してしまうことになってしまい、
 その人のためにならないのです。

 「どうして私を通して、
  神様の素晴らしいみわざが起きないのだろう?」
 そう思うことはないでしょうか?

 その原因は実は、私たちの心の中の高ぶりにあるかもしれません。
 神様がせっかく用いたいと思っておられるのに、心の中に
 「私が人よりもすごい」という思いがあるので、用いることができない、

 そういうことであるかもしれません。
 いかに高ぶりを捨てて、へりくだりを身に着けていくか
 ここが問われています。

 その決断をしていきましょう。
 聖霊による実は、愛です。その愛の属性の一つが「高ぶらない」です。
 聖霊によるとき、それはできるようになります。

 今日も聖霊にゆだねていきましょう。
 聖霊を求め、聖霊に満たされていくように祈りましょう。
 高ぶりを捨てて、へりくだりを選択していきましょう。

 たとえ神様が、私を通して素晴らしい働きをなされたとしても、
 『わたしは取るに足りない僕です。
  しなければならないことをしただけです』

 とへりくだり、
 栄光を私にではなく、
 いつでも神様に帰していきましょう。

 【今日の聖書】
 あなたがたも同じことだ。
 自分に命じられたことをみな果たしたら、
 『わたしどもは取るに足りない僕です。
 しなければならないことをしただけです』と言いなさい。」
 ルカによる福音書 17章10節



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