今日のできごと
2016/6/30(木)

今日は、市内の牧師の早天祈祷会がありました。
使徒言行録から、主の働きが前進していくうえで、
@どんな問題が起こっていったのか?
そして数々の問題が、その後
Aどんな結果を生じさせたのか?
という点に着目し、順番にひとつづつ見ていきました。
結論から言うと、
「問題は、決して問題で終わっていなかった」のです。
実は、数々の問題は、「素晴らしい結果を教会にもたらしていた」のです。
宣教推進のために、「通る必要があった問題だった」ことに気付きました。
◆起こった問題1 ペトロとヨハネの投獄 4章1〜22節
ペトロとヨハネが民衆に話をしていると、
祭司たち、神殿守衛長、サドカイ派の人々が近づいて来た。
二人が民衆に教え、
イエスに起こった死者の中からの復活を宣べ伝えているので、
彼らはいらだち、二人を捕らえて翌日まで牢に入れた。
既に日暮れだったからである。
使徒言行録 4章1〜3節
ペトロとヨハネが投獄され、脅されてから釈放されました。
何も悪いことはしていないのに、キリストの復活を語っただけで
投獄され、脅されたのです。
●問題1のその後 心を一つにして祈り聖霊に満たされた 4章23〜31節
これを聞いた人たちは心を一つにし、
神に向かって声をあげて言った。
「主よ、あなたは天と地と海と、
そして、そこにあるすべてのものを造られた方です。
使徒言行録 4章24節
この出来事を聞いた人々は、神に向かって声をあげ、
心を一つにして祈り、そして聖霊に満たされました。
そして大胆に神の言葉を語りだしました。
問題が起こったからこそ、みんなで心を一つにして祈り、
その結果、聖霊に満たされているのです。
祈りが終わると、一同の集まっていた場所が揺れ動き、
皆、聖霊に満たされて、大胆に神の言葉を語りだした。
使徒言行録 4章31節
◆起こった問題2 アナニアとサフィラの不正 5章1〜2節
ところが、アナニアという男は、
妻のサフィラと相談して土地を売り、妻も承知のうえで、
代金をごまかし、その一部を持って来て使徒たちの足もとに置いた。
使徒言行録 5章1〜2節
アナニアとサフィラが、代金をごまかしてささげました。
教会の中で、ごまかしが発生しました。
●問題2のその後 教会に神への恐れが生じた 5章3〜11節
教会全体とこれを聞いた人は皆、非常に恐れた。
使徒言行録 5章11節
アナニアとサフィラは突然息絶え、
教会全体に「神への恐れ」が生じました。
教会に必要な、神への健全な恐れが植えつけられました。
罪はどんなに隠したと思っても、神の前には露わであって
神が必ず裁かれるということが、みんなの心に刻み付けられたのです。
自分の罪は、隠さずに離れようという思いになったに違いありません。
◆起こった問題3 サドカイ派からの攻撃 5章17〜40節
そこで、大祭司とその仲間のサドカイ派の人々は皆立ち上がり、
ねたみに燃えて、使徒たちを捕らえて公の牢に入れた。
使徒言行録 5章17〜18節
大祭司とサドカイ派の人々が、使徒たちを牢に入れ、
鞭で打ったのち、釈放しました。
●問題3のその後 逆に辱めを受けたことを喜んだ 5章41〜42節
それで使徒たちは、
イエスの名のために辱めを受けるほどの者にされたことを喜び、
最高法院から出て行き、
使徒言行録 5章41節
逆に、イエス・キリストのために辱めを受けたことを、
喜びとして、さらに福音を伝えていきました。
◆起こった問題4 やもめの配給問題 6章1節
そのころ、弟子の数が増えてきて、
ギリシア語を話すユダヤ人から、
ヘブライ語を話すユダヤ人に対して苦情が出た。
それは、日々の分配のことで、
仲間のやもめたちが軽んじられていたからである。
使徒言行録 6章1節
教会内部から、やもめの配給に関して、
不公平だということで不満が噴出しました。
●問題4のその後 教会が組織化→神の言葉が更に広まる 6章2〜7節
それで、兄弟たち、あなたがたの中から、
“霊”と知恵に満ちた評判の良い人を七人選びなさい。
彼らにその仕事を任せよう。
使徒言行録 6章3節
使徒12人以外の中から7人を選び、その働きに就かすことにしました。
そして使徒たちは、祈りとみことばの奉仕に専念することになりました。
こうして、神の言葉はますます広まり、
弟子の数はエルサレムで非常に増えていき、
祭司も大勢この信仰に入った。
使徒言行録 6章7節
その結果、教会が組織化され、神の言葉がますます広まるのです。
問題3で反対者として出てきている祭司たちも、
大勢信じるようになりました。
問題3の解決にも、つながっているのです。
教会の内部問題の噴出が、実はその解決によって、
教会外部からの問題の解決につながっているのを、
ここで見ることができるのです。
◆起こった問題5 ステファノ殉教&大迫害 7章54〜8章1節
人々は大声で叫びながら耳を手でふさぎ、
ステファノ目がけて一斉に襲いかかり、
都の外に引きずり出して石を投げ始めた。
証人たちは、自分の着ている物をサウロという若者の足もとに置いた。
使徒言行録 7章57〜58節
ステファノは、石で打たれて殉教します。
その後、エルサレム教会に大迫害が起こりました。
その日、エルサレムの教会に対して大迫害が起こり、
使徒たちのほかは皆、
ユダヤとサマリアの地方に散って行った。
使徒言行録 8章1節
●問題5のその後 散らされながら福音を伝えていった 8章4節
さて、散って行った人々は、
福音を告げ知らせながら巡り歩いた。
使徒言行録 8章4節
フィリポに至っては、サマリアの町で人々にキリストを伝えています。
フィリポはサマリアの町に下って、人々にキリストを宣べ伝えた。
使徒言行録 8章5節
今まではエルサレム一点集中でしたが、一気に爆発的に福音が
ユダヤとサマリア地方一帯に、広まっていったのです。
大迫害が起こったからこそでした。
◆起こった問題6 コルネリウス問題 11章1〜3節
ペトロがエルサレムに上って来たとき、
割礼を受けている者たちは彼を非難して、
「あなたは割礼を受けていない者たちのところへ行き、
一緒に食事をした」と言った。
使徒言行録 11章2〜3節
ペトロは、異邦人コルネリウスの家に行って福音を語ります。
すると、異邦人にも聖霊が注がれ、
異邦人たちも、異言を話し、また神を賛美したのです。
しかし、エルサレムに帰ったペトロたちを待ち受けていたのは
自分たちの行動に対する非難でした。
主に導かれて主のわざをおこなったにもかかわらずです。
せっかくコルネリウスやその親族友人が福音を聞いて、聖霊に満たされ
救いの喜びに預かっていたにもかかわらず、エルサレム教会では
ペトロに対して「異邦人と食事をした!」という非難が起こったのです。
●問題6のその後 異邦人も救われるという見解の一致 11章18節
そこで、ペトロは事の次第を順序正しく説明し始めた。
使徒言行録 11章4節
ペトロは起こったことの一部始終を、順序正しく説明していきます。
そのことによって、非難していた人々も理解するようになりました。
この言葉を聞いて人々は静まり、
「それでは、神は異邦人をも悔い改めさせ、
命を与えてくださったのだ」と言って、神を賛美した。
使徒言行録 11章18節
パウロの異邦人伝道が始まる前に、
エルサレム教会に「異邦人も救われるんだ」という
共通の一致した見解が生まれたのです。
問題5で起こった爆発的な福音の広がりが、
いよいよ異邦人社会へと及んでゆく、その備えとなっていくのです。
「異邦人も救われるのなら、異邦人にも伝えねばならない!」
◆起こった問題7 ヤコブ殉教とペトロの投獄 12章1〜5節
ヘロデはペトロを捕らえて牢に入れ、
四人一組の兵士四組に引き渡して監視させた。
過越祭の後で民衆の前に引き出すつもりであった。
使徒言行録 12章4節
ところがヤコブが殉教し、ペトロも捕らえられ、投獄されます。
彼は、四人一組の兵士四組に引き渡され監視させられるのです。
人間的には、絶対に脱出不可能な、絶望的状況に置かれました。
●問題7のその後 奇跡的脱出による信仰強化 12章6〜19節
しかし、ペトロは戸をたたき続けた。
彼らが開けてみると、そこにペトロがいたので非常に驚いた。
使徒言行録 12章16節
ペトロは天使によって助け出されました。
まさかあの状況でペトロが牢を抜け出せるとは、
誰も予想だにしていなかったのでしょう。
みんなが驚嘆してしまうのです。
マルコの家にいた人は、そのために祈っていたのに、驚いたのです。
「神様は、牢につながれて絶対出られないような状況でも
見事に助けてくださるんだ!」という信仰が育まれたはずです。
今まで不可能だと思っていたことが、「神様に祈れば可能になるんだ」
ということで、信仰が大いに成長したことでしょう。
その家の住人のマルコを連れて、バルナバとパウロがアンティオキアに
帰るのですから、バルナバとパウロもそこにいたのでしょう。
ふたりにとっても、大きな信仰の励ましとなったに違いありません。
それはこれから始まる伝道旅行の、大きな信仰的備えになったはずです。
パウロたちが、フィリピの牢獄で賛美できたのも、
この体験が大きかったからではないでしょうか?
◆起こった問題8 魔術師エリマの妨害 13章4〜8節
魔術師エリマ――彼の名前は魔術師という意味である――
は二人に対抗して、
地方総督をこの信仰から遠ざけようとした。
使徒言行録 13章8節
せっかく地方総督セルギウス・パウルスが、
神の言葉を聞こうとしていたのにもかかわらず
魔術師エリマの妨害が入ります。
●問題8のその後 総督が信じた 13章9〜12節
パウロは、「お前は目が見えなくなって、
時が来るまで日の光を見ないだろう。」と言って
魔術師の目を見えなくしてしまいます。
それを見た総督は、非常に驚いてキリストを信じるようになるのです。
総督はこの出来事を見て、主の教えに非常に驚き、信仰に入った。
使徒言行録 13章12節
妨害する魔術師がいたからこそ、総督が信じるようになったのです。
妨害者が、逆に総督を信仰に導くのに一役買ってしまったのです。
妨害は実は、妨害で終わっていませんでした。
◆起こった問題9 割礼問題 15章1節
ある人々がユダヤから下って来て、
「モーセの慣習に従って割礼を受けなければ、
あなたがたは救われない」と兄弟たちに教えていた。
使徒言行録 15章1節
救いの根幹にかかわる大問題です。
キリストの十字架による完全な罪のゆるしを否定しかねない、
大きな教理的問題が、教会に巻き起こりました。
●問題9のその後 正しい救いの教理の確立 15章6〜21節
わたしたちは、主イエスの恵みによって救われると信じているのですが、
これは、彼ら異邦人も同じことです。」
使徒言行録 15章11節
割礼は救いとは関係なく、ただイエスの恵みによって救われる
という正しい教理が、教会全体に確立されることになりました。
◆起こった問題10 フィリピでの投獄 16章19〜24節
そして、何度も鞭で打ってから二人を牢に投げ込み、
看守に厳重に見張るように命じた。
この命令を受けた看守は、二人をいちばん奥の牢に入れて、
足には木の足枷をはめておいた。
使徒言行録 16章23〜24節
わざわざマケドニアまで渡ってきて、福音を伝えていたら
占いの悪霊につかれた女性がいて、悪霊を追い出したら
投獄されてしまったのです。足には足かせがはめられてしまいました。
●問題10のその後 看守の家族が救われた 16章25〜40節
突然、大地震が起こり、牢の土台が揺れ動いた。
たちまち牢の戸がみな開き、すべての囚人の鎖も外れてしまった。
使徒言行録 16章26節
何と大地震が起きて、牢の戸がみな開き、
すべての囚人の鎖も外れてしまったのです。
あわてた看守は自害しかけますが、パウロによって止められ
そこでイエス・キリストを知り、イエス・キリストを信じます。
まだ真夜中であったが、
看守は二人を連れて行って打ち傷を洗ってやり、
自分も家族の者も皆すぐに洗礼を受けた。
使徒言行録 16章33節
看守だけでなく、その家族もみな救われて
洗礼を受けることになるのです。
投獄されたからこそ、看守とその家族が救われることになったのです。
◆起こった問題11 パウロが訴えられる 21章27〜36節
七日の期間が終わろうとしていたとき、
アジア州から来たユダヤ人たちが神殿の境内でパウロを見つけ、
全群衆を扇動して彼を捕らえ、こう叫んだ。
「イスラエルの人たち、手伝ってくれ。
この男は、民と律法とこの場所を無視することを、
至るところでだれにでも教えている。
その上、ギリシア人を境内に連れ込んで、
この聖なる場所を汚してしまった。」
使徒言行録 21章27〜28節
パウロがエルサレム神殿にいるとき、
ユダヤ人たちに捕らえられてしまいます。
そこからパウロの取り調べと弁明が続きます。
●問題11のその後 権力者たちに宣教 21章37節〜26章32節
まず、ユダヤ人たちと千人隊長や百人隊長の前で回心の証をします。
さらに、祭司長たちと最高法院の議員たちの前で語り、
カイサリアの総督フェリクスの前でも証をしました。
当時の権力者たち、総督ポルキウス・フェストゥス、
アグリッパ王、ベルニケにも証をしていくのです。
もし捕らえられていなければ、話もできなかったような人々に
次から次へとキリストを証していくことになったのです。
パウロは、ローマの市民権を有してましたので、
皇帝に上訴することができました。
そこで最終的にパウロは、皇帝に上訴するのです。
そして、ローマに護送されることになり、
ローマでも、証ができるようになったのです。
◆起こった問題12 嵐に翻弄された 27章13〜20節
しかし、間もなく「エウラキロン」と呼ばれる暴風が、
島の方から吹き降ろして来た。
船はそれに巻き込まれ、風に逆らって進むことができなかったので、
わたしたちは流されるにまかせた。
やがて、カウダという小島の陰に来たので、
やっとのことで小舟をしっかりと引き寄せることができた。
小舟を船に引き上げてから、船体には綱を巻きつけ、
シルティスの浅瀬に乗り上げるのを恐れて海錨を降ろし、
流されるにまかせた。
しかし、ひどい暴風に悩まされたので、
翌日には人々は積み荷を海に捨て始め、
三日目には自分たちの手で船具を投げ捨ててしまった。
幾日もの間、太陽も星も見えず、
暴風が激しく吹きすさぶので、
ついに助かる望みは全く消えうせようとしていた。
使徒言行録 27章14〜20節
ローマ行きの船は、暴風に遭遇します。
幾日もの間、太陽も星も見えず、暴風が激しく吹きすさび、
ついに助かる望みは全く消えうせようとしていたと、記録されています。
●問題12のその後 囚人パウロが主導的立場に逆転 27章21〜38節
人々は長い間、食事をとっていなかった。
そのとき、パウロは彼らの中に立って言った。
「皆さん、わたしの言ったとおりに、
クレタ島から船出していなければ、
こんな危険や損失を避けられたにちがいありません。
しかし今、あなたがたに勧めます。
元気を出しなさい。船は失うが、
皆さんのうちだれ一人として命を失う者はないのです。
使徒言行録 27章21〜22節
パウロが、天使の告げた言葉を人々に語って彼らを励ますことによって、
船長や百人隊長よりも、主導権を取るようになっていくのです。
そしてパウロの指導のもと、全員が助かるのです。
むすび.
まだまだありますが、このように、次から次へと問題が起きましたが
それは単に問題で終わることなく、
宣教が進むために、大きな役割をしていたのです。
問題は実は、宣教の前進のために必要なことだったのです。
次から次へと起こる問題は、実は「通る必要があった問題だった」のです。
次から次へと襲い掛かってくる問題に対して、
私たちは、どのように対処すべきでしょうか?
問題を見ると、意気消沈してしまいそうになりますが、
失望する必要はないのです。
パウロとシラスがフィリピの牢獄でしたようにすればよいのです。
神を信じて希望をいだき、賛美をささげて、祈るのです。
そのとき、目の前にたちはだかる問題が解決するだけでなく、
それが大きな祝福へと変わってゆくのを、体験することでしょう。
多くの魂の救いにつながっていたということに、気付くのです。
ペトロの牢獄脱出の時のように、
私たちの信仰が、引き上げられていくことでしょう。
そしてより力強く、宣教が進んでいくことでしょう。
襲い掛かる問題は、実は魂の救いへと続いていくのです。
今日、あなたにも問題が襲ってきているでしょうか?
それこそ、魂の救いへつながる大きなステップだと信じて下さい。
問題に翻弄され、どこに行きつくのか、わからなくなっても
パウロの乗った船が、嵐の中で、着実に
ローマに向かって進んでいたように、
私たちの人生も、着実に神の意図した方向へ進んでいくのです。
神を信じて、信頼して、ゆだねていましょう。
問題の背後におられる、神を見上げて進んでいきましょう!
【今日の聖書】
神を愛する者たち、
つまり、御計画に従って召された者たちには、
万事が益となるように共に働くということを、
わたしたちは知っています。
ローマの信徒への手紙 8章28節