今日は、
日本ナザレン教団松江教会で市内の牧師の祈祷会がありました。
私たちにとって、2人以上で祈る機会があるというのは、
素晴らしいことです。
また、はっきり言っておくが、どんな願い事であれ、
あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、
わたしの天の父はそれをかなえてくださる。
マタイによる福音書 18章19節
という素晴らしい約束があるからです。
「二人が」と書かれているように、一人ではありません。
ただ二人であればいいのではなく、そこに条件があります。
1.心を一つにして求めれば、かなえられる
1.1 祈りがきかれるうえで重要なことは、一致
その条件は、「心を一つにする」ということです。
祈りがきかれるうえで重要なことは、一致です。
二人以上の人たちの間に、完全な調和が求められています。
1.2 楽器のチューニングは完全な一致が求められる
ギターでもなんでも、楽器はチューニングが大事です。
日本語では、調弦とか調律などと言います。
バンド演奏などでは「ラ」の音を440Hzに合わせます。
二人で合奏するとき、両方ともチューニングをちゃんとしておかないと、
いざ演奏した時に、非常に聞きづらいことになります。
だいたい合っているという状態が、じつは一番不協和音になります。
半音もずれていないけれども、半音より狭い音程(微分音)で
若干ずれていた場合、これが一番の不協和音を奏でることになります。
中途半端な一致というものはあり得ません。一致は完全なものです。
1.3 祈りにおいても完全な一致が求められている
祈りも同じで、二人の心の完全な一致が求められています。
夫婦で祈るときも、ふたりの心の中が完全に一致していることが
求められてきます。
2.聖霊が心を一つにしてくださる
2.1 一致は聖霊によって与えられる
でもこれがとても難しいのです。ずれるのです。しかも微妙に。
一方は強く願っているのに、他方はそこまで願っていない、
祈りの優先順位の順番が、二人の間で異なっている、
片方の願っていることを、もう一人はまったく願っていない、
逆に「その反対を求めている」などということがあります。
完全な一致というのは、不可能なように思えます。
どうしたら一つになれるのでしょうか?
これは人によるのではなく、聖霊によらなければなりません。
聖霊によって、一致がもたらされます。
平和のきずなで結ばれて、霊による一致を保つように努めなさい。
エフェソの信徒への手紙 4章3節
聖霊は私たちに一致を与えてくださいます。
2.2 聖霊によって自我が砕かれ一致へ導かれる
神に祈って、聖霊によって祈りが導かれていくときに、
自我が砕かれ、自己中心ではなく、人のことが考えられるように
人を愛する方向へと、心が変えられていきます。
自我という石が、心の中で砕かれ、取り除かれていくのです。
「私はこうしたい」「私はこうなりたい」「これがほしい」ではなく、
「神の願っておられることを私は行います」になっていきます。
そのプロセスに、時間がかかる場合もあるでしょう。
しかし祈りの中で自我が砕かれ、神に自分をゆだねてゆくとき
そこに聖霊が自由に働かれ、愛することができるようにされてゆきます。
二人以上の祈りの中で私たちは、心をひとつにすることに努めます。
その中で、自分自身の「自我が砕かれること」の必要性に気付き
それに努めます。
さらに自身の願いを「神にゆだねること」を学び、
そして「聖霊の導きに従うこと」を学んでいきます。
そのような心の状態になってはじめて、聖霊が働きやすくなります。
2.3 聖霊はひとつなので全員が一致する
つまり、一つの霊によって、わたしたちは、
ユダヤ人であろうとギリシア人であろうと、
奴隷であろうと自由な身分の者であろうと、
皆一つの体となるために洗礼を受け、
皆一つの霊をのませてもらったのです。
コリントの信徒への手紙1 12章13節
体は一つ、霊は一つです。
それは、あなたがたが、一つの希望にあずかるようにと
招かれているのと同じです。
エフェソの信徒への手紙 4章4節
聖霊はひとつですから、
聖霊に導かれる人が何人集まっても、一つなのです。
聖霊に導かれていながらばらばらということはあり得ません。
初めは調和していなくても、ばらばらでも、
聖霊によって祈るとき、私たちは一致へと導かれていきます。
これが素晴らしいのです。一致して祈るとき、そこに愛があふれます。
3.心を一つにすることは愛し合うことに他ならない
3.1 愛のあふれるところ、そこに神がおられる
愛のあふれるところ、そこに神がおられるのです。
いまだかつて神を見た者はいません。
わたしたちが互いに愛し合うならば、
神はわたしたちの内にとどまってくださり、
神の愛がわたしたちの内で全うされているのです。
ヨハネの手紙一 4章12節
3.2 そこにおられる神が祈りにこたえてくださる
そこに神が、ただおられるだけではなく、
神が互いに愛し合う私たちの中で、祈りに答えてくださるのです。
愛する者たち、わたしたちは心に責められることがなければ、
神の御前で確信を持つことができ、
神に願うことは何でもかなえられます。
わたしたちが神の掟を守り、御心に適うことを行っているからです。
その掟とは、神の子イエス・キリストの名を信じ、
この方がわたしたちに命じられたように、互いに愛し合うことです。
神の掟を守る人は、神の内にいつもとどまり、
神もその人の内にとどまってくださいます。
神がわたしたちの内にとどまってくださることは、
神が与えてくださった“霊”によって分かります。
ヨハネの手紙一 3章21〜24節
3.3 神は私たちが愛し合うことを願っておられる
なぜ、「あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら」
というような条件が、祈りがかなえられる条件として
つけられているのでしょうか?
神様が私たちを一つにしたいと願っておられるからです。
私たちが、互いに愛し合い一つとなることこそ、
神が私たちに願っておられることなのです。
この祈りの条件こそ、互いに愛し合いなさいということを
私たちに教えているものなのです。
むすび.
神のみわざを体験するために必要なことは、完全に調和することです。
完全に調和して、チューニングがぴったり合ったオーケストラのように
素晴らしい愛に基づいた祈りを、神様に捧げることを目指しましょう!
【今日の聖書】
また、はっきり言っておくが、どんな願い事であれ、
あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、
わたしの天の父はそれをかなえてくださる。
マタイによる福音書 18章19節