ゆりのきキリスト教会テキスト礼拝説教2014年1月12日


2014年1月12日 主日礼拝説教
「みな主のことばを聞いた」(使徒の働き19章1節〜12節)

■はじめに

 パウロがコリントからの旅の途中エペソに立ち寄り、エルサレムに帰って行ったあと、エペソにアポロがやって来ました。アポロはバプテスマのヨハネの洗礼しか知りませんでしたが、聖書に通じていたので、熱心に福音を語りました。
 しかし、アポロの説教を聞いたプリスキラとアクラがアポロに足りないところに気づき、それを教え、さらにアポロが望んだアカヤ州のコリントへ送り出しました。一方パウロは、第3回伝道旅行に出発し、ガラテヤ、フルギヤ地方を通ってエペソにやって来ました。

■聖霊を受けましたか

1アポロがコリントにいた間に、パウロは奥地を通ってエペソに来た。そして幾人かの弟子に出会って、2「信じたとき、聖霊を受けましたか」と尋ねると、彼らは、「いいえ、聖霊の与えられることは、聞きもしませんでした」と答えた。

 パウロがエペソに到着すると、かつてヨハネの弟子であり今はキリストを信じていると言っている12人のグループに会いました。バプテスマのヨハネの生き方を踏襲して、禁欲的な生活をしていたと思われる人たちでした。
 パウロは「信じたとき、同時に聖霊を受けましたか」と尋ねました。
 聖霊が与えられることと、聖霊が働いて回心することは同時に起こります。聖霊を受けなければクリスチャンになれないからです。

ローマ人への手紙8:9「もし神の御霊があなたがたのうちに住んでおられるなら、あなたがたは肉の中にではなく、御霊の中にいるのです。キリストの御霊を持たない人は、キリストのものではありません。」

コリント人への手紙第1、12:3「神の御霊によって語る者はだれも、「イエスはのろわれよ」と言わず、また、聖霊によるのでなければ、だれも、「イエスは主です」と言うことはできません。」

 クリスチャンは、自分がいつ聖霊を受けたかどうかわかりません。イエス様を信じた時、イエス様を神の子、救い主として告白した時に、自分に聖霊がすでに与えられていたことを知るのです。
 エペソにいたこの12人は、「いいえ、聖霊の与えられることは、聞きもしませんでした」。聖霊がすでに与えられているかどうか、信じる時に聖霊の働きがあることなど聞いたことがないと答えました。
 同じようにバプテスマのヨハネの教えを受けていたアポロはどうだったでしょうか。アポロは「主の道の教えを受け、霊に燃えて、イエスのことを正確に語り、また教えていた」(25節)人でした。アポロは聖霊の導きによって語っていましたが、イエス様の洗礼について知らなかったのでした。
 ところが、この12人はイエス様の聖霊についても全く知らなかったのでした。

■洗礼を受け、聖霊が臨んだ

 そこでパウロは、ヨハネの洗礼について説明しました。

4そこで、パウロは、「ヨハネは、自分のあとに来られるイエスを信じるように人々に告げて、悔い改めのバプテスマを授けたのです」と言った。

 ヨハネの教えは、自分よりも優れたお方がまもなくやって来るので、そのお方を信じるように。さらにそのお方は聖霊によってバプテスマを授けるというものでした。
 パウロは、そのお方はイエス・キリストであり、イエス様を信じた人に聖霊によるバプテスマをお与えになっていることを知らせました。

5これを聞いたその人々は、主イエスの御名によってバプテスマを受けた。

 12人は、イエスの御名によって2度目の洗礼を受けました。パウロはさらに彼らの上に手を置きました。

6パウロが彼らの上に手を置いたとき、聖霊が彼らに臨まれ、彼らは異言を語ったり、預言をしたりした。

 12人に聖霊が臨まれたことが、異言を語ることによって周りの人にもわかりました。このように見える形で聖霊が下るのは、使徒の働きでは4回目になります。
 最初のペンテコステの時は、新しく始まったエルサレム教会が神様の助けによって広がっていくことを示されました。
 2回目はサマリヤ人の教会に与えられました。サマリヤ教会もエルサレム教会と同じ信仰による同じ教会であることが示されました。
 3回目はコルネリオの一家でした。異邦人の信仰がエルサレム教会の信仰と何ら変わらないことを示されました。
 今回はヨハネのバプテスマを受けた12人のグループでした。彼らもイエスの御名によって洗礼を受けることによってエルサレムから始まった教会に加えられたのでした。

■エペソでの伝道

8それから、パウロは会堂に入って、三か月の間大胆に語り、神の国について論じて、彼らを説得しようと努めた。

 パウロは、以前訪ねたことにある会堂に行き、神の国がすでに到来していること、そしてイエス様による救いを伝え始めました。これが3か月続きました。

9しかし、ある者たちが心をかたくなにして聞き入れず、会衆の前で、この道をののしったので、パウロは彼らから身を引き、弟子たちをも退かせて、毎日ツラノの講堂で論じた。

 ユダヤ人会堂での活動は、ユダヤ人たちがパウロに対して敵対行動を取るようになって終わりを迎えました。
 パウロは、このあとコリントを回ってエルサレムに帰ることになりますが、途中のミレトでエペソの長老たちに語りました。

使徒の働き20:19「私は謙遜の限りを尽くし、涙をもって、またユダヤ人の陰謀によりわが身にふりかかる数々の試練の中で、主に仕えました。」

■ツラノの講堂でみことばを聞く

 「ツラノの講堂」とは、ツラノという人が持っていた学校の講義室のような所で、パウロはそこの空き教室を借りて毎日講義を行いました。今までは安息日にユダヤ人会堂で行っていましたが、これからは平日も聖書を教えました。その様子をエペソの長老たちにこう語っています。

使徒の働き20:20、31「20益になることは、少しもためらわず、あなたがたに知らせました。人々の前でも、家々でも、あなたがたを教え、……31ですから、目をさましていなさい。私が三年の間、夜も昼も、涙とともにあなたがたひとりひとりを訓戒し続けて来たことを、思い出してください。」

 これは、昼はツラノで教え、夜は集会に来ることにできなかった人たちの所に行って教えたことを語ったのでしょう。

10これが二年の間続いたので、アジヤに住む者はみな、ユダヤ人もギリシヤ人も主のことばを聞いた。

 パウロはツラノで毎日、イエス様の教えを語ることができ、それが2年間も続きました。周辺の人たち、アジヤ州の人たちもエペソに来て福音を聞きました。
 エペソはアジヤ州の首都ですから、地方からも人が集まってきました。また、当時の観光名所であったアルテミスの神殿があり、多くの巡礼客がやってきました。それで「アジヤに住む者はみな、ユダヤ人もギリシヤ人も主のことばを聞いた」のでした。その結果、アジヤ州にたくさんの教会が生まれました。ヨハネの黙示録に出てくる教会、エペソ、スミルナ、ペルガモ、テアテラ、サルデス、フィラデルフィヤ、ラオデキヤの教会、そしてコロサイの教会、またパウロが帰りによるトロアスの教会などは、パウロのエペソでの3年間の伝道によってできた教会と言われています。

11神はパウロの手によって驚くべき奇蹟を行われた。12パウロの身に着けている手ぬぐいや前掛けをはずして病人に当てると、その病気は去り、悪霊は出て行った。

 パウロの活動には癒しや悪霊追放のしるしが伴いました。神様がそのように働いてくださり、パウロの伝道を後押しされたのです。このようにして、2年間のツラノ講堂での教えと神様の奇蹟によって、エルサレム、アンテオケに続く、初代教会の中心地となっていくエペソに教会が建てられていきました。それは、パウロが主のことばを昼も夜もひたすら語り、人々が「主のことばを聞いた」からでした。パウロは後にエペソの教会にこう手紙に書きました。

エペソ人への手紙6:14−17「14では、しっかりと立ちなさい。腰には真理の帯を締め、胸には正義の胸当てを着け、15足には平和の福音の備えをはきなさい。16これらすべてのものの上に、信仰の大盾を取りなさい。それによって、悪い者が放つ火矢を、みな消すことができます。17救いのかぶとをかぶり、また御霊の与える剣である、神のことばを受け取りなさい。」

 アジヤの人々が聞いたこの「御霊の与える剣である、神のことば」を、私たちはこれからも聞き続けたいと思います。


ゆりのきキリスト教会テキスト礼拝説教2014年1月12日