やりたくないことをやって宣教は前進した@
1.アナニアは迫害者サウロのもとになど行きたくなかった
使徒言行録を見ると、使徒たちによって福音宣教が
広範囲に渡って、大きく進んで行ったことがわかります。
それは、異邦人伝道が行われたからなのですが
その異邦人伝道のために用いられた人に、大きな特徴があります。
まず、サウロ(パウロ)に洗礼を授けたダマスコのアナニアですが、
本当はサウロの所になど、行きたくはなかったのです。
当時のサウロ(パウロ)は、教会の迫害者でした。
ですから、そんな迫害者の元になど行きたくなかったのです。
しかし、アナニアは答えた。
「主よ、わたしは、その人がエルサレムで、
あなたの聖なる者たちに対してどんな悪事を働いたか、
大勢の人から聞きました。
ここでも、御名を呼び求める人をすべて捕らえるため、
祭司長たちから権限を受けています。」
使徒言行録 9章13〜14節
2.主の言葉はアナニアの思いとは正反対だった
けれども、主が行きなさいと言われたのでそれに従って出かけていきました。
主の言葉は、サウロを警戒していたアナニアの気持ちとは逆で
「サウロの所に行きなさい」というものでした。
すると、主は言われた。
「行け。あの者は、異邦人や王たち、
またイスラエルの子らにわたしの名を伝えるために、
わたしが選んだ器である。
わたしの名のためにどんなに苦しまなくてはならないかを、
わたしは彼に示そう。」
使徒言行録 9章15〜16節
3.アナニアは行きたくなかったけれども出かけて行った
アナニアは、感情的には行きたくなかったことでしょう。
しかし、主の言葉に従って出かけて行ったのです。
そこで、アナニアは出かけて行ってユダの家に入り、
サウロの上に手を置いて言った。
「兄弟サウル、あなたがここへ来る途中に現れてくださった主イエスは、
あなたが元どおり目が見えるようになり、また、
聖霊で満たされるようにと、わたしをお遣わしになったのです。」
使徒言行録 9章17節
むすび.やりたくないことをやって宣教は進んだ
サウロは後に、異邦人への大宣教者となる人物でした。
このサウロに洗礼を授け、彼が聖霊に満たされるために
アナニアは用いられました。
けれどもそのアナニアは、元々はサウロの元になど行きたくなかったのです。
エルサレムにおけるサウロの迫害情報を、大勢から聞いていたからです。
「サウロは大迫害者だ」という先入観が、アナニアにあったのです。
けれども、自分の思いとは真逆の主の言葉にアナニアは従いました。
元々は行きたくなかったのですが、行きたくない気持ちより
主の言葉を優先して、行きたくなかったけれども主の言葉に従ったのです。
そして、主の計画が実行されることになって宣教が進んで行ったのです。
このように、宣教は「やりたくないことをやって」進んで行ったのです。
必ずしも自分がしたいことだけを行なって、進んで行ったわけではないのです。
【今日の聖書】
すると、主は言われた。
「行け。あの者は、異邦人や王たち、
またイスラエルの子らにわたしの名を伝えるために、
わたしが選んだ器である。
わたしの名のためにどんなに苦しまなくてはならないかを、
わたしは彼に示そう。」
使徒言行録 9章15〜16節