地震の前に予告された火災
1.地震が起こる2年前のアモスの預言
アモス書には、地震があったことが記されています。
ユダの王ウジヤとイスラエルの王ヨアシュの子ヤロブアムの時代に
主の言葉が示されて、その2年後に地震が起きたことが記録されています。
テコアの牧者の一人であったアモスの言葉。
それは、ユダの王ウジヤとイスラエルの王ヨアシュの子ヤロブアムの時代、
あの地震の二年前に、イスラエルについて示されたものである。
アモス書 1章1節
アモス書には、「あの地震」と記されています。
ですから、地震が起きた事は確かです。
この地震については、ゼカリヤ書にも「ユダの王ウジヤの時代に」起きたと記されています。
あなたたちはわが山の谷を通って逃げよ。
山あいの谷はアツァルにまで達している。
ユダの王ウジヤの時代に
地震を避けて逃れたように逃げるがよい。
わが神なる主は、
聖なる御使いたちと共に
あなたのもとに来られる。
ゼカリヤ書 14章5節
かなりの大地震が、ユダの王ウジヤの時代に起きたことがわかります。
2.火災についての言及
2.1 ダマスコで火災
さらに、各地で火災が起きる事も述べられています。
まずダマスコですが、ダマスコがギレアドを踏みにじった事の報いとして、
神がハザエルの宮殿に火を放ち、ベン・ハダドの城郭を焼き尽くすと予告されています。
わたしはハザエルの宮殿に火を放つ。
火はベン・ハダドの城郭をなめ尽くす。
アモス書 1章4節
2.2 ガザで火災
次はガザです。ガザが、とりこにした者をすべて
エドムに引き渡した事の報いとして、ガザの城郭を焼き尽くすと予告されています。
わたしはガザの城壁に火を放つ。
火はその城郭をなめ尽くす。
アモス書 1章7節
2.3 ティルスで火災
さらにティルスです。
ティルスが、とりこをすべてエドムに引き渡し兄弟の契りを心に留めなかったから、
その報いとして、ティルスの城郭を焼き尽くすと予告されています。
わたしはティルスの城壁に火を放つ。
火はその城郭をなめ尽くす。
アモス書 1章10節
2.4 テマンで火災
続いて、テマンです。
わたしはテマンに火を放つ。
火はボツラの城郭をなめ尽くす。
アモス書 1章12節
2.5 アンモンで火災
さらに、アンモンのラバです。
火災と共に、「彼らの王は高官たちと共に捕囚となって連れ去られる」
とも、言われています。
わたしはラバの城壁に火をつける。
火はその城郭をなめ尽くす。
戦いの日に鬨の声があがる
嵐の日に烈風が吹く中で。
アモス書 1章14節
2.6 モアブで火災
続いて、モアブです。
モアブが、エドムの王の骨を焼き、灰にしたから、
その報いとして、ケリヨトの城郭を焼き尽くすと予告されています。
わたしはモアブに火を放つ。
火はケリヨトの城郭をなめ尽くす。
鬨の声があがり、角笛が鳴り響く中で
混乱のうちにモアブは死ぬ。
アモス書 2章2節
2.7 ユダで火災
そして、ユダです。
ユダが、主の教えを拒みその掟を守らず
先祖も後を追った、偽りの神によって惑わされたから、
その報いとして、エルサレムの城郭を焼き尽くすと予告されています。
わたしはユダに火を放つ。
火はエルサレムの城郭をなめ尽くす。
アモス書 2章5節
3.神の裁き
アモスの時代の地震が、どのように起きてどのような被害があったのか
アモスの預言した火災が、どのように起きたのか
実際に起きた事については、詳しくはわかりません。
しかし、アモスの預言通りのことが起きた事は確実です。
神は、悪を放置なさらず確実に裁きをなさるお方です。
それが、「ある場合は火を用いてなされる」こともあったのです。
その火災は、天から火が下ったのか、敵が攻めてきて火をつけたものなのか
地震によって発生したのか、失火なのかはわかりません。
けれども、そのような火災が起きるように神が意図されていたというのです。
すべての火災がそうなのではなく、この時代のアモスによって預言されていた
上記の国々の火災が、そうだったのです。
神の裁きによる、神による火災だったのです。
むすび.最終的な裁きは火による裁き
そしてこの世界の最後にも、神の火による裁きが行われます。
最終的に悪魔は、地上の四方にいる諸国の民、
ゴグとマゴグを惑わそうとして出て行き、彼らを集めて聖なる者たちと戦わせようとします。
地上の四方にいる諸国の民、
ゴグとマゴグを惑わそうとして出て行き、
彼らを集めて戦わせようとする。
その数は海の砂のように多い。
ヨハネの黙示録 20章8節
しかし、彼らは天からの火によって焼き尽くされてしまうのです。
彼らは地上の広い場所に攻め上って行って、
聖なる者たちの陣営と、愛された都とを囲んだ。
すると、天から火が下って来て、彼らを焼き尽くした。
ヨハネの黙示録 20章9節
最終的に、悪魔は火と硫黄の池に投げ込まれ
火によって、滅ぼされることになります。
そして彼らを惑わした悪魔は、火と硫黄の池に投げ込まれた。
そこにはあの獣と偽預言者がいる。
そして、この者どもは昼も夜も世々限りなく責めさいなまれる。
ヨハネの黙示録 20章10節
【今日の聖書】
テコアの牧者の一人であったアモスの言葉。
それは、ユダの王ウジヤとイスラエルの王ヨアシュの子ヤロブアムの時代、
あの地震の二年前に、イスラエルについて示されたものである。
アモス書 1章1節