恐れることはない
11年前、福島県いわき市に住んでいた者として
原発の爆発は、非常に恐怖を及ぼすものでした。
何が一番恐怖の原因になったかと言えば、人々の言葉です。
「あなたのいるところは、放射線量が400倍になったんだよ」
「自宅退避と言ったって、木造住宅の中で退避しても意味ないから」
「放射線なんて木を通過するのよ。そこにいたら危険だから。」
津波であれば、やって来るのが見えるので逃げることができます。
やってきても、どこまで来たかが目で見てわかります。
しかし放射線は目に見えないので、どうすることもできませんでした。
一体今どんな状況なのか、どこが線量が高くてどこが低いのか
どのように防御して、どうなったら避難すべきなのか
皆目、見当がつきませんでした。
避難先においても、原発の状況がさらに悪化するかもしれないという恐れに、
絶えず悩まされていました。自宅に戻った後もテラス一面に積もっている、
花粉ではなさそうな黄色い粉末が、恐怖を煽りました。
ひと段落して、支援活動などをしていた時、
窓際に置いていた観葉植物の様子が、おかしいのに気づきました。
「なんだこれは!普通は絶対にこんな伸び方しないけど?」
明らかにその成長が、変化していました。
2つの種類の鉢を置いてありましたが、両方とも異常でした。
遺伝子レベルで影響を受けたかもと考えると、恐ろしくなりました。
当初恐れの連続でしたが、そういう中でこそ神に信頼を置くべきことを
教えられました。おそれるべきなのは、状況ではなく神なのです。
神を畏れていさえすれば、何が起こったとしても大丈夫なのです。
【今日の聖書】
恐れることはない、わたしはあなたと共にいる神。
たじろぐな、わたしはあなたの神。
勢いを与えてあなたを助け
わたしの救いの右の手であなたを支える。
イザヤ書 41章10節