どうかむしろ殺してください
モーセの悲痛の叫びのような祈りが、聖書に記されています。
「どうしてもこのようになさりたいなら、
どうかむしろ、殺してください。」
この時のモーセの苦痛が、伝わってくるような祈りです。
大勢の民がモーセひとりに対して、不平と不満をぶつけるのです。
民は泣き言を言い「肉を食べさせよ」と言っていたのです。
さすがのモーセもこの時は、自分一人ではもうだめだとうめいています。
「わたし一人では、とてもこの民すべてを負うことはできません。
わたしには重すぎます。」と神に訴え祈っているのです。
そしてその後に続く祈りが、上記の祈りなのです。
「どうかむしろ、殺してください。」
もうだめです、これ以上できませんという祈りだったのです。
【今日の聖書】
モーセは主に言った。
「あなたは、なぜ、僕を苦しめられるのですか。
なぜわたしはあなたの恵みを得ることなく、
この民すべてを重荷として負わされねばならないのですか。
わたしがこの民すべてをはらみ、
わたしが彼らを生んだのでしょうか。
あなたはわたしに、
乳母が乳飲み子を抱くように彼らを胸に抱き、
あなたが先祖に誓われた土地に連れて行けと言われます。
この民すべてに食べさせる肉をどこで見つければよいのでしょうか。
彼らはわたしに泣き言を言い、肉を食べさせよと言うのです。
わたし一人では、とてもこの民すべてを負うことはできません。
わたしには重すぎます。
どうしてもこのようになさりたいなら、
どうかむしろ、殺してください。
あなたの恵みを得ているのであれば、
どうかわたしを苦しみに遭わせないでください。」
民数記 11章11〜15節