竜
天地創造の五日目に、神は水に群がる生き物と
翼をもつ鳥を造られました。
神は水に群がるもの、
すなわち大きな怪物、
うごめく生き物をそれぞれに、
また、翼ある鳥をそれぞれに創造された。
神はこれを見て、良しとされた。
創世記 1章21節
ここで水に群がるものの中に、「大きな怪物」というものが出てきます。
この言葉は、新改訳聖書では「海の巨獣」、
口語訳聖書では「海の大いなる獣」と訳されています。
イザヤ書にも、同じ言葉が使われています。
そこでは、「竜」と訳されています。
その日、主は
厳しく、大きく、強い剣をもって
逃げる蛇レビヤタン
曲がりくねる蛇レビヤタンを罰し
また海にいる竜を殺される。
イザヤ書 27章1節
エゼキエル書にも、同じ言葉が使われています。
そこでは、「わに」と訳されています。
「人の子よ、エジプトの王ファラオに向かって嘆きの歌をうたい、
彼に言いなさい。
国々の中で若獅子である者よ
お前は滅びに定められた。
お前は水中のわにのようだ。
川の中であばれ回り
足で水をかき混ぜ、流れを濁らせた。
エゼキエル書 32章2節
口語訳では、「あなたは海の中の龍のような者である」という具合に
「わに」ではなく、「龍」と訳しています。
BDB辞書によると、下記の通りです。
タンニーン
【意味】 竜
ドラゴン、蛇、海の怪物
a)ドラゴンまたは恐竜
b)海または川のモンスター
c)蛇、毒ヘビ
詩編では「大蛇」とも訳されています。
聖書箇所によって、いろいろと訳が分かれている言葉です。
同じ聖書箇所でも、聖書の訳によって訳し方が違っていたりする言葉なのです。
この言葉は、旧約聖書中14か所に出てきます。
全部同じ「竜」を指しているのではないか?と、考えたくなりますが
「竜」「蛇」「大蛇」「わに」「大きな怪物」などと、訳し分けられています。
【今日の聖書】
あなたは獅子と毒蛇を踏みにじり
獅子の子と大蛇を踏んで行く。
「彼はわたしを慕う者だから
彼を災いから逃れさせよう。
わたしの名を知る者だから、彼を高く上げよう。
彼がわたしを呼び求めるとき、彼に答え
苦難の襲うとき、彼と共にいて助け
彼に名誉を与えよう。
生涯、彼を満ち足らせ
わたしの救いを彼に見せよう。」
詩編 91編13〜16節