はるかに超えてかなえてくださる
1.人の計画より神の計画は広く大きい
わたしたちは祈りの中で、神に様々なことを求めます。
また、今後どのようにしていこうか具体的に考えて立案し
会議を開き、討議して最終的に決断します。
けれども、神に祈り求めた具体的な内容や
相談して知恵を出し合い、決議した具体的な内容よりも
神の計画は、はるかに高く広く深く超越しています。
2.飢饉のときのヤコブ達の思いは家族の食糧のこと
2.1 ユダの思いは「ベニヤミンを連れてエジプトへ行かせてくれ」
ヨセフがエジプトで大臣になっているとも知らず
ヨセフの父ヤコブと、ヨセフの兄たちは食糧調達のために
議論しています。
しかし、ユダは答えた。
「あの人は、『弟が一緒でないかぎり、わたしの顔を見ることは許さぬ』と、
厳しく我々に言い渡したのです。
もし弟を一緒に行かせてくださるなら、我々は下って行って、
あなたのために食糧を買って参ります。
しかし、一緒に行かせてくださらないのなら、行くわけにはいきません。
『弟が一緒でないかぎり、わたしの顔を見ることは許さぬ』と、
あの人が我々に言ったのですから。」
創世記 43章3〜5節
ユダは、エジプトでの食糧調達のためには、
どうしても、ベニヤミンを連れて行かないといけないと
父ヤコブを説得しています。
2.2 ヤコブの思いは「ベニヤミンを失いたくない」
それに対してヤコブは、なかなか首を縦に振ろうとしないのですが
最終的にヤコブが下した答えは、こうです。
では、弟を連れて、早速その人のところへ戻りなさい。
どうか、全能の神がその人の前でお前たちに憐れみを施し、
もう一人の兄弟と、このベニヤミンを返してくださいますように。
このわたしがどうしても子供を失わねばならないのなら、失ってもよい。」
創世記 43章13〜14節
ベニヤミンを連れて行かねばならないのなら、それでもかまわない、
子供を失わねばならないのなら、失ってもよいというのです。
この時のヤコブの思いは、否定的で悲観的です。
3.神の思いは最善でかつスケールもはるかに大きかった
しかし神の思いは、まったく違っていたのです。
ヤコブとヨセフを再会させ、ヤコブの子孫をエジプトで増やし
やがてモーセをリーダーとして、エジプトを脱出させ
ヤコブの子孫である、イスラエルの人々を
アブラハムに与えると約束した、カナンの地に
ヨシュアをリーダーとして、再び導き入れる事だったのです。
時間的スケールも、人数的スケールも、地理的スケールも、
人間の思いをはるかに超えて、長く広く大きかったのです。
実に何世代にもわたる、超長期的な計画なのです。
単にヤコブの家族を、飢饉の食糧難から救いだすというような
限定的な局所的なものでは、ありませんでした。
数十世代に及ぶ、広大な計画だったのです。
むすび.神の超越的な祈りの答えを、今日も期待していこう!
神の計画は、救い主イエス・キリストの降誕に続き
十字架、復活、昇天、聖霊のバプテスマ、教会の誕生、
世界宣教へと続き、今に至っているのです。
私たちはごくごく小さなスケールで、祈り求め
活動計画を立て、実行に移していますが
神は、私たちが求めたり、思ったりすることすべてを、
はるかに超えてかなえてくださり、
ご自身の素晴らしい計画を、遂行しておられるのです。
神の超越的な祈りの答えを、今日も期待して進んでいきたいと願います。
【今日の聖書】
わたしたちの内に働く御力によって、
わたしたちが求めたり、
思ったりすることすべてを、
はるかに超えてかなえることのおできになる方に、
教会により、また、
キリスト・イエスによって、
栄光が世々限りなくありますように、
アーメン。
エフェソの信徒への手紙 3章20〜21節