今日のできごと


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2021/10/9(土)

 

ダビデの悲痛な叫び

 イスラエルの王となったダビデも、万事が順調だったわけではありません。
 彼は悲痛な叫びを、神に向かってあげています。

 神よ、わたしを救ってください。
 大水が喉元に達しました。
 わたしは深い沼にはまり込み
 足がかりもありません。
 大水の深い底にまで沈み
 奔流がわたしを押し流します。
 詩編 69編2〜3節

 @大水が喉元に達しました。
 Aわたしは深い沼にはまり込み、足がかりもありません。
 B大水の深い底にまで沈み、奔流がわたしを押し流します。

 まるで、津波に飲み込まれて流されているような
 そんな状況が、目に浮かんできます。
 そんな状況下で、叫び疲れてのどが涸れるほどだったと言います。

 叫び続けて疲れ、喉は涸れ
 わたしの神を待ち望むあまり
 目は衰えてしまいました。
 詩編 69編4節

 ダビデの叫びは、のどが涸れるほどでしたが、
 そればかりか、目も衰えていったとあります。
 どれほどの苦しみが、ダビデを襲っていたのでしょうか?

 理由もなくわたしを憎む者は
 この頭の髪よりも数多く
 いわれなくわたしに敵意を抱く者
 滅ぼそうとする者は力を増して行きます。
 わたしは自分が奪わなかったものすら
 償わねばなりません。
 詩編 69編5節

 一人二人から憎まれていたのではなく、ダビデを憎む者は
 頭髪よりも、数多かったということです。
 「いわれなく、わたしに敵意を抱く者」とありますから、

 わけもなく、単にそこにいるというだけで、
 ダビデは敵意を抱かれて、滅ぼされそうになっていたのです。
 さらに敵は力を増していっていたのです。

 理不尽な要求を突き付けられ、ダビデは、
 自分が奪わなかったものすら、償わねばなりませんでした。
 そんな状況で、ダビデは祈るのです。

 あなたに向かってわたしは祈ります。
 主よ、御旨にかなうときに
 神よ、豊かな慈しみのゆえに
 わたしに答えて確かな救いをお与えください。
 詩編 69編14節

 神への祈りこそが、ダビデの助かる唯一の道だったのです。
 この苦しみの嘆きと祈りは、まさにイエス・キリストの十字架の苦しみの
 預言ともなっているのです。

 泥沼にはまり込んだままにならないように
 わたしを助け出してください。
 わたしを憎む者から
 大水の深い底から助け出してください

 奔流がわたしを押し流すことのないように
 深い沼がわたしをひと呑みにしないように
 井戸がわたしの上に口を閉ざさないように。

 恵みと慈しみの主よ、わたしに答えてください
 憐れみ深い主よ、御顔をわたしに向けてください。

 あなたの僕に御顔を隠すことなく
 苦しむわたしに急いで答えてください。

 わたしの魂に近づき、贖い
 敵から解放してください。

 わたしが受けている嘲りを
 恥を、屈辱を、あなたはよくご存じです。
 わたしを苦しめる者は、すべて御前にいます。

 嘲りに心を打ち砕かれ
 わたしは無力になりました。
 望んでいた同情は得られず
 慰めてくれる人も見いだせません。

 人はわたしに苦いものを食べさせようとし
 渇くわたしに酢を飲ませようとします。
 詩編 69編15〜22節

 「渇くわたしに酢を飲ませようとします」
 これこそまさに、十字架上の主イエスに起こったことなのです。
 ダビデ以上に十字架で苦しまれた主イエスが、私たちの嘆きと苦しみを

 よくご存知で、そこから速やかに助け出してくださるのです。

 【今日の聖書】
 神よ、わたしを救ってください。
 大水が喉元に達しました。
 わたしは深い沼にはまり込み
 足がかりもありません。
 大水の深い底にまで沈み
 奔流がわたしを押し流します。
 詩編 69編2〜3節


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