自分が考えていた将来予測を捨てた
1.アブラムの持っていた将来予測
神はアブラム(後のアブラハム)に対して、
「あなたの受ける報いは非常に大きいであろう。」と言われました。
しかし彼は、こう答えます。
アブラムは言葉をついだ。
「御覧のとおり、
あなたはわたしに子孫を与えてくださいませんでしたから、
家の僕が跡を継ぐことになっています。」
創世記 15章3節
「御覧のとおり、あなたはわたしに
子孫を与えてくださいませんでしたから…」
神に対して、「なぜ私に子供を下さらないのか」と責めるような感じがします。
この時までのアブラムの将来に対する考えは、こうでした。
@私にはもう子供が生まれない
A私の家を継ぐのはダマスコのエリエゼルだ
2.神がアブラムに対して立てておられた計画
しかし神の計画は、こうでした。
@アブラムと妻サライ(後のサラ)の間にイサクを与える
Aイサクの子孫を大いに増やして、一つの民「イスラエル」とする
アブラムの将来に対する思いと神の計画は、全く違っていたのです。
そのアブラムに対して、神はさらにこう語りかけるのです。
見よ、主の言葉があった。
「その者があなたの跡を継ぐのではなく、
あなたから生まれる者が跡を継ぐ。」
創世記 15章4節
まずアブラムの2番目の将来予測であった
「私の家を継ぐのはダマスコのエリエゼルだ」を否定されます。
続いて「もう子供が生まれない」という予測も否定されるのです。
そして神の言葉はこう続くのです。
主は彼を外に連れ出して言われた。
「天を仰いで、星を数えることができるなら、数えてみるがよい。」
そして言われた。
「あなたの子孫はこのようになる。」
創世記 15章5節
子供が生まれないのではないばかりか、
子孫が星の数ほど多くなると、語られたのです。
当初のアブラムの考えとは、まったく逆だったのです。
3.アブラムの答えは?
それに対するアブラムの答えはどうだったでしょうか?
「いやそんなことはあり得ません」だったでしょうか?
「たとえ子供が生まれても、星の数ほどになるなど考えられません」だったでしょうか?
アブラムの答えはこうでした。
アブラムは主を信じた。
主はそれを彼の義と認められた。
創世記 15章6節
アブラムは自分の考えとはまるで違っていた神の約束を、信じたのです。
自分の思い込みを捨てて、神の約束の言葉を受け入れているのです。
神に信頼を置き、神の言葉を信じています。
この信仰が、私たちにも求められています。
【今日の聖書】
アブラムは尋ねた。
「わが神、主よ。
わたしに何をくださるというのですか。
わたしには子供がありません。
家を継ぐのはダマスコのエリエゼルです。」
創世記 15章2節