今日のできごと


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2020/10/12(月)

 

パウロは死んでしまったのか?

1.パウロはリストラで石を投げつけられた

 パウロは、第一回伝道旅行の最中にリストラで迫害を受けます。
 アンティオキアとイコニオンからやって来た、ユダヤ人たちが、
 群衆を抱き込み、パウロに石を投げつけたのです。

 ところが、ユダヤ人たちがアンティオキアとイコニオンからやって来て、
 群衆を抱き込み、パウロに石を投げつけ、
 死んでしまったものと思って、町の外へ引きずり出した。
 使徒言行録 14章19節

 パウロが動かなくなってしまったのでしょう。
 彼らは、「パウロは死んでしまった」と思って、
 町の外へ、パウロを引きずり出したのです。

2.パウロは相当ひどい状況だっただろう

 パウロは保身のために、死んだふりをしていたのでしょうか?
 「死んでしまったと思った」ということは、
 短時間ちょっと石が当たっただけでは、そうは思わなかったでしょう。

 それなりに、普通なら死んでしまうだろうと思う程の間
 石を投げつけていたから、そう思ったと考えられます。
 パウロはその時、どういう状態だったのでしょうか?

 本当に死んでいたのでしょうか?
 もしその時死んでいなかったとしても、相当痛手を負っていたはずです。
 頭部にも、石は当たっていたはずです。ダメージは大きかったでしょう。

3.次の瞬間起き上がって歩いている

 ところが不思議なことに、弟子たちがパウロの周りを取り囲むと、
 パウロは起き上がるのです。

 しかし、弟子たちが周りを取り囲むと、
 パウロは起き上がって町に入って行った。
 そして翌日、バルナバと一緒にデルベへ向かった。
 使徒言行録 14章20節

 普通、「死んでしまった」と思われているような状況なら
 少なくとも2〜3日は安静にして、休んでいなければならないはずです。
 担架か何かを使わなければ、動くこともままならないはずだったでしょう。

 ところがパウロは、何事もなかったかのように自分で起き上がって
 歩いて町に入って行っているのです。
 石で打たれた足を引きずってとか、痛い手をさすりながらでもないのです。

むすび.パウロはこの時死んで生き返ったのか?

 一番驚くのは、「そして翌日、バルナバと一緒にデルベへ向かった。」
 ということです。石で打たれて死んだと思われていたパウロです。
 おそらく、頭部を含む全身打撲で重症レベルだったと思います。

 にもかかわらず、翌日にはリストラからデルベへ出発できるほど
 回復しているのです。
 普通旅立つなら、怪我の回復するのを待ってからになるでしょう。

 このことは、病気で死んで生き返ったラザロを思い出させます。
 生き返ったラザロは、死ぬ原因だった病気からは
 すっかり解放されていたのです。

 ラザロは、生前の病気のまま生き返ったのではありません。
 元気に生き返っているのです。
 もしかしたら、パウロも同様だったのかもしれません。

 石で打たれて一旦死んで、その後何の傷もない状態で
 生き返って起き上がって、町に入っていったのかもしれません。
 そうであれば、その翌日にデルベへ向かったというのも納得できます。

 当時、死んだ人が生き返るというのは
 珍しいことでは、ありませんでした。
 ペトロは、タビタを生き返らせています。

 【今日の聖書】
 病人をいやし、死者を生き返らせ、
 重い皮膚病を患っている人を清くし、悪霊を追い払いなさい。
 ただで受けたのだから、ただで与えなさい。
 マタイによる福音書 10章8節


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