同じことをしていても
アダムとエバが蛇にそそのかされて食べたのは、
神が食べてはならないと言われていた、木の実でした。
それ以外の木の実は自由にとって食べて良かったのですが、
その実だけは、食べてはなりませんでした。
「食べる」という行為だけを見れば、どの木の実であっても同じ行為です。
同じ「食べる」という、行為なのです。
けれども、「何を食べているか」という点で大きな違いがありました。
神が「食べて良い」と言われたものを食べているのか、
神が「食べてはいけない」と言われたものを食べているのかで、大違いだったのです。
同じ「食べる」という行為をしているにもかかわらず、
罪になる場合と、罪にならない場合がありました。
これは今でも同じです。同じ行動でも、罪になったりならなかったりします。
シートベルトをちゃんとしめて、速度制限を守って車を運転していたとしても
もし一方通行を逆走していたら、道路交通法違反となり
2点減点され、7千円の罰金が課せられてしまいます。
車に乗って、ハンドルを握りアクセルを踏んで運転するという行為そのものは
一方通行逆走時も、そうでない時も同じです。
それが逆走であるかどうかで、罪になるかどうかが変わってくるのです。
同じことをしていたとしても、神がしてはいけないと言われたことであるなら
それは罪となるのです。
している行為の「見た目」で判断するのではなく、事前の約束で判断するのです。
【今日の聖書】
主なる神は人に命じて言われた。
「園のすべての木から取って食べなさい。
ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。
食べると必ず死んでしまう。」
創世記 2章16〜17節