罪を犯したことのない者がまず石を投げなさい
ある時イエスは、律法学者たちやファリサイ派の人々から
姦通の現場で捕らえられた女を目の前に立たせられて、
こう質問されました。
こういう女は石で打ち殺せと、
モーセは律法の中で命じています。
ところで、あなたはどうお考えになりますか。」
ヨハネによる福音書 8章5節
それに対するイエスの答えは、以下の通りです。
「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、
まず、この女に石を投げなさい。」
ヨハネによる福音書 8章7節(後半)
罪のない者が、この女に石を投げつけよと言われたのです。
どうなったでしょうか?
これを聞いた者は、年長者から始まって、
一人また一人と、立ち去ってしまい、
イエスひとりと、真ん中にいた女が残った。
ヨハネによる福音書 8章9節
みんな、いなくなってしまったのです。
どういうことでしょうか?
みんな、自分自身の罪を認識していたのです。
姦通の現場で捕らえられた女は、罪を犯していたのは事実です。
しかし彼女を引いてきた人々もまた、同じように罪を犯していたのです。
その罪がどのような罪だったのか、それは記されていませんが
彼らには、自分自身が罪人であることの認識があったのです。
一人の例外もなく、そこを立ち去っていますから、
全員に罪の自覚があったということになります。
そこが重要な所です。
義人はいないのです。自分が正しいと言える人は、
この世界中どこを探しても、誰もいないのです。
【今日の聖書】
次のように書いてあるとおりです。
「正しい者はいない。一人もいない。
悟る者もなく、神を探し求める者もいない。
皆迷い、だれもかれも役に立たない者となった。
善を行う者はいない。ただの一人もいない。
ローマの信徒への手紙 3章10〜12節