今日のできごと
2016/12/21(水)

今日は、ルカによる福音書2章を読んで、
分かち合いをしました。
ルカによる福音書2章は、イエス様の降誕の個所です。
そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、
登録をせよとの勅令が出た。
これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに
行われた最初の住民登録である。
人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。
ヨセフもダビデの家に属し、その血筋であったので、
ガリラヤの町ナザレから、
ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。
ルカによる福音書 2章1〜4節
1.皇帝アウグストゥスの権威
ここには、当時の皇帝アウグストゥスの権威が書かれています。
ローマ皇帝の「住民登録をせよ」との一言の命令で、領地内の
すべての人々が、速やかに住民登録をしなければなりませんでした。
たとえ臨月を迎えている妊婦であろうと、
100キロの道のりを移動して住民登録をしなければならないような
逆らうことのできない権威でした。
当時のローマ皇帝は、ローマ市民から統治を委任された存在でしたから
ローマ市民から不適格とみなされれば退位しなければなりませんでした。
いかに大きな権威といえども、限定的な権威であったのです。
2.キリストの偉大な権威
しかしイエス様は、それ以上の偉大な権威をもっておられました。
その権威は、ローマ皇帝の権威などと比べることのできないほど
偉大なものでした。
ところが会堂に、汚れた悪霊に取りつかれた男がいて、
大声で叫んだ。
「ああ、ナザレのイエス、かまわないでくれ。
我々を滅ぼしに来たのか。
正体は分かっている。神の聖者だ。」
イエスが、
「黙れ。この人から出て行け」とお叱りになると、
悪霊はその男を人々の中に投げ倒し、
何の傷も負わせずに出て行った。
人々は皆驚いて、互いに言った。
「この言葉はいったい何だろう。
権威と力とをもって汚れた霊に命じると、出て行くとは。」
ルカによる福音書 4章33〜36節
イエス様の持っておられた権威は、大いなる権威でした。
悪霊さえも追い出す権威であって
さらに、人間のどんな罪をも、赦すことのできる権威でした。
人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを知らせよう。」
そして、中風の人に、
「わたしはあなたに言う。
起き上がり、床を担いで家に帰りなさい」と言われた。
その人はすぐさま皆の前で立ち上がり、
寝ていた台を取り上げ、
神を賛美しながら家に帰って行った。
ルカによる福音書 5章24〜25節
3.へりくだられたイエス・キリスト
そのような権威を持っておられたイエス様が、
まったくへりくだって人間の姿になられ
ポンテオ・ピラトのもとで、十字架につけられ
命を捨てられたのです。
そこに、究極の謙遜な姿が表されています。
神の子イエス様は、私たちを救うためにそこまで低くなられたのです。
【今日の聖書】
キリストは、神の身分でありながら、
神と等しい者であることに固執しようとは思わず、
かえって自分を無にして、僕の身分になり、
人間と同じ者になられました。
人間の姿で現れ、へりくだって、
死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。
フィリピの信徒への手紙 2章6〜8節