イスラエルの将来と希望(4)

前回に続き、イスラエルの将来に関する聖書の預言の言葉を学びます。

「また、私は、新しい天と地とを見た。以前の天と、以前の地は過ぎ去り、もはや海もない。私はまた、聖なる都、新しいエルサレムが、夫のために飾られた花嫁のように整えられて、神のみもとを出て、天から下ってくるのを見た。」          (ヨハネ黙示録21:1−2)

1 永遠不滅の名、それはエルサレム

キリストの再臨によって「千年間の地上の王国」が打ち立てられます。キリストを王とし、彼の十字架の血によって購われた異邦人とユダヤ人を、「御国の祭司」とする理想的な世界が回復されます。購われたユダヤ人は文字どおり、約束の地を治め、エルサレムは世界の都となり、キリストの栄光は全地に満ちます。こうして、地上における神の御国の約束が成就します。

その後、サタンの解放、すべての死者の復活。「白い御座の裁き」と呼ばれる永遠の審判が執行され、サタンも死すらも完全に滅ぼされます。その後ついに、「新天新地」と呼ばれる「永遠の神の国」が新しく創造されます。その、永遠の神の御国の都の名前は、もちろん「エルサレム」です。

つまり、エルサレムの名は、この地上においてもそして来るべき永遠の世界においても「永遠不朽の名」と定められています。パレスティナを取り巻く政治的パワ−、国際情勢がどんなに変化変動しようとも、「エルサレム」の名は不滅なのです。

2 キリストの花嫁であるエルサレム

エルサレムは小羊の妻であり花嫁であると表現されています。エルサレムは「キリストの花嫁」としての本質をもっている都なのです。つまり、イエス様を信じ、イエス様を愛する真実な交わりに満ちいている人々の住む永遠の都とされています。

エルサレムに住む住民が、イエス様を信じ、イエス様を愛することがなければ、この都は空しい都となってしまいます。その逆に、エルサレムに住む住民が、キリストを慕い、御子イエスの栄光をほめたたえるならば、それこそはエルサレムの栄光、真実な美しさとなるのです。

エルサレムの輝きは朝日を受けて輝く黄金のド−ムでもなければ、エルサレムスト−ンで建てられた美しい家々でもありません。キリストへの愛こそが、エルサレムの真の輝き、唯一の輝きなのです。

エルサレムに住むユダヤ人たちが、キリストを約束されていたメシアとして心に受け入れ、イエス様の名をほめたたえることができるように、そしてエルサレムに住むにふさわしい「キリストの花嫁」となるように、その救いのために切に祈ることが求められていると思います。

永遠の都エルサレムの城壁の門には、イスラエル12部族の名前が記されています。城壁の土台石には12使徒の名前が刻まれています。「都には大きな高い城壁と十二の門があって、それらの門には十二人の御使いがおり、イスラエルの子らの十二部族の名が書いてあった。東に三つの門、北に三つの門、南に三つの門、西に三つの門があった。また、都の城壁には十二の土台石があり、それには、小羊の十二使徒の十二の名が書いてあった。」
(黙示録21:12−14)と明示しています。

神は選びの民を決してお忘れになりません。いつの時代でも、ユダヤ人の救いが忘れられてはなりません。そして、彼らの救いもまた、12使徒に代表される「イエスの福音」−十字架と復活の良き知らせ−を普遍的な土台としているのです。こうして、イスラエルと異邦人はキリストにあって一つとされ、生ける神の家を完成させて行くのです。

小羊であるキリストの花嫁としてのエルサレム。 この都はイエス様をメシアと信じる人々の讃美がいたるところで満ちあふれることを待ち続けているのです。

2001年9月2日

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