説教の要約:2012年5月
 
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第一主日聖餐式礼拝:2012年5月6日
 
説教者 加藤信治師
 
今週の聖句
「あなたの父と母を敬え。これは、あなたの神、主が 賜わる地で、あなたが長く生きるためである。(出エジプト20:12)
 
題「十戒A(第五戒)」(出エジプト20:1-17)
あなたの父と母を敬え。これは、あなたの神、主が賜わる地で、あなたが長く生きるためである。」
(20:12)
1)父母は、生まれた時、真っ先に関わりを持つ人である。父を、母を敬う、重んじる、重みを与える、重みにふさわしくその人を扱う、その重さを尊ぶ。人との関わりの基本である。
2)自分が長生きするため。長く幸せな一生を送るため。「あなたの神、主が賜わる地で、あなたが長く命を保ち、さいわいを得ることのできるためである。」(申命記5:16)
3)この神は私の神、私の主である方。神である方。エジプトから、奴隷の地から救い出した神。苦しみと滅びにあった、エジプトから力強い御手、奇跡をもって救い出し神のもの、神の民として下さった。新約的に言うと、神の御子、イエス・キリストの十字架の血潮によって罪が赦され、悪魔や罪の支配に置かれた者ではなく、神の所有とされた。そういう者だから、このように生きなさいと言われる。
4)神が父母を与えて下さった。神が住むべき地を与えて下さった。
5)私たちは神や人よりも自分を愛しやすい。親を軽蔑することによって自分が重んじられると勘違いすることがある。父母を敬えない状況に育つ場合もある。しかし、神がまず私を愛して下さり、罪人であった時に、キリストが命を捨てて贖い、神の子供として下さった。愛され、命を与えられている者であるから、神を愛する。父母を愛する。
6)重んじられる父母になる。「エペソ6:4 父たる者よ。子供をおこらせないで、主の薫陶と訓戒とによって、彼らを育てなさい。」。神が私たちをまず私たちを重んじて下さった。子供を愛し重んじ、主イエスの恵み深い薫りがするようにしつける。神に向かい、人に向かい、真っ直ぐに育つように(コロサイ3:21)
 
 
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第二主日礼拝:2012年5月13日
 
説教者 加藤信治師
 
今週の聖句
「平和をつくり出す人たちは、さいわいである、彼らは神の子と呼ばれるであろう。(マタイ5:19)
 
題「平和をつくり出す人たちは幸い」(マタイ5:1-12)
 日本語で平和、平安と訳されているヘブル語はシャローム。シャロームの根本的な意味は、無事平穏という消極的な意味だけでなく、健康、長寿、繁栄、勝利、救いなどの積極的な意味をも包含する。「義は平和をつくり出し、義はとこしえに平穏と信頼をもたらす」(イザヤ32:17)と言われている通り、平和と義は密接な関係にある。(新キリスト教辞典P1118)
 私たちが平和をつくろうとする時、お互いの利害を調整し、妥協点を探り、合意し、約束を守るように指導する方法をとる。しかし、なかなかむずかしい。ある程度決まった法律、道徳、習慣があるが、価値観が異なる。個人、家族、集団、地域、民族、宗教、国で様々だろう。自分の利益を優先するために強く主張し、あらゆる力を働かせて争う。最後は武力による実力行使となる。
 神は対立し争い、惨めさ、悲惨さの中でもがいているこの世に、御子イエス・キリストを送って下さり、キリストの身代わりの死と復活により、あらゆる罪を贖い、神と和解させて下さった。悔い改め、主イエス・キリストの御名によってバプテスマを受ける時に、聖霊が注がれ、キリストに、すなわち神に敵対していた者が、神と和解し、キリストを信じる者同士が和解し、一つとなる道が備えられた(エペソ2:16)。キリストを迫害し殺したのは、律法に熱心な者たちであった。御霊が注がれ、キリストに従う者とされた時、一致が与えられた(初代教会において)。この働きは、サマリヤ、異邦人、世界に拡がった。主イエスは、人々の罪を負い、病、弱さ、貧しさ、苦しみを負われた方である。この主イエスは弟子たちに、互いに愛し合い、足を洗い合い、仕え合うように命じた。主イエスの戒めに従うところに、主イエスが共におられ、御霊が働かれ、御霊の実〔愛、喜び、平和(平安)、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制)を結ばせて下さる。
 
 
 
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第三主日礼拝:2012年5月20日
 
説教者 加藤篤子師
 
今週の聖句
父の約束の聖霊」(ヨハネ16:7-13)
◇ヨハネ14-16章はイエス様が十字架刑の御受難を目前に語られたご遺言(ゆいごん)であります。イエス様がいなくなると聞いた弟子たちの心は不安と悲しみでいっぱいでした。彼らはなぜイエス様が去ってしまうのか全く分()からなかったのです。しかしイエス様はご自分が去ることはかえって助け主である聖霊様が遣わされるのである。それは父の約束であると語られました。
◇16章7節の聖句は非常に大切な事が2つ言われています。 @は私たちが何かに頼っている間は聖霊を受ける事はできない。聖霊が満ち溢れて下さるためには空(から)になることです。
A聖霊は清いお方で十字架の贖いによって救われた者の心に賜物として満ちて下さいます。汚れた者の心にはお住みになれません。コリントの教会にはねたみ、争い、姦淫の罪があり、それなのに心は高ぶっているとパウロは指摘しています。
 今朝私たちもコリント教会の信者のようではないだろうか。聖書のみ言葉の前に包み隠さず心を出してみましょう。これは大切なことです。
◇御復活のイエス様は、「エルサレムを離れないで父の約束を待ちなさい・・・・あなた方は間もなく聖霊のバプテスマを授けられるであろう」と言って昇天されました。皆さん、現実はあまりに忙しそうなので聖霊が入られる機会がないのです。私たちは忙しそうにしていると何かできているように錯覚しています。私たちはこの忙しい騒がしい生活の中に聖霊とその力を静かに待ち望む時間を作らなければなりません。今はご聖霊がこの地上に満ち溢れておられる恵みの時代で、信者ひとり一人の深い悔い改めと待ち望みの中にご内住下さいます。助け主は勝利の信仰生活を全うさせて下さいます。
 
 
 
 
 
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ペンテコステ礼拝(第四主日):2012年5月27日
 
説教者 加藤信治師
 
今週の聖句
すると、一同は聖霊に満たされ、御霊が語らせる ままに、いろいろの他国の言葉で語り出した。(使徒行伝2:4)
 
題「心をつなぐ言葉を与える聖霊」(使徒2:1-8)
 五旬節の日、過ぎ越の祭りから50日目、七週の祭り、収穫祭の時に、天からの激しい風の音と共に、一人一人に聖霊が降った。使徒たちは聖霊に満たされ、他国の言葉で神の働きを語り出した。
 当時、離散のユダヤ人たちが、エルサレムに住んでいたり巡礼に訪れていたが、自分の生まれ故郷の言葉で使徒たちが神の御業・福音の出来事を語ったので驚いた。ペテロは使徒たちを代表して、その出来事を伝えた。
 聖霊が注がれるのは、ヨエルの預言の成就であったこと。ナザレのイエスは神が遣わされた者であることを証する御業を行った者であるが、ユダヤ人たちは不法にもこの方を十字架に付けて殺してしまった。これは神の救いの計画として預言されていた事であった。神はこの方を甦らせた。この救い主の復活はダビデによって預言されていたことであった。
 使徒たちはイエスの復活の証人である。イエス・キリストは天に上げられ、神の右に座し、父から約束の聖霊を受けて、使徒たち、また集っていた弟子たちに注がれた。それがガリラヤ人である弟子たちが様々な国語で福音を語っている理由である。ペテロは、「あなた方が十字架に付けて殺したイエスを、神はキリストとしてお立てになった」と迫った。人々はこれを聞いて心を刺され、ペテロの勧めに従って、悔い改め、罪の赦しを得るために、イエス・キリストの御名によってバプテスマを受けたところ、聖霊を受けた。この日、三千人が救われた。
 ここに集っていた人々は様々な国の出であったであろうが、使徒の教えを守り、主イエスの弟子として共同生活を始めた。それが可能であったのは、聖霊が注がれ、御霊に満たされたからであった。御霊は一人一人にキリストにある赦しを得させ、キリストにあって教会を建て上げさせて下さる。
 
 
 
 
 
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