5月13日(日)「力を出しなさい」説教要旨
マタイ25:14-30

  イエスは、次のタラントンの例え話を話されました。
  家のご主人が、旅をするに当たって、三人の僕を呼んで、それぞれにお金を渡しました。ある人には5タラントンを。1タラントンというと、約34キログラムで、それは銀の価格にして何百万円もします。5タラントンを5百万円としておきましょう。次の人には2タラントンつまり2百万円渡しました。最後の人には1タラントンでした。
  皆いただいているものに違いがあります。しかし、これは神様がくださったものでなく、この地上で生きている間、私たちに預けられたものです。いわば借金のようなものです。
  私たちはすぐ、何でこんなに違いがあるのか、といって、1タラントンの人が地面に隠しておいたように、神さまから預かったものを、しまっておいてはいけません。神さまがあなたに預けたものですから、それで商売して、働かせなくてはなりません。借金が多いからと言って、いばることはできません。神さまは、働かせるために預けたのです。初めの人は、5タラントンを働かせて、ほかにもう5タラントン儲けました。2タラントンの人は行って、それで商売して、もう2タラントン儲けました。こうして5タラントンの人は、10タラントンになりました。2タラントンの人は4タラントンになりました。
  そうです、神さまは平等です、5タラントンの人が、もう5タラントン儲ければ、「忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人といっしょに喜んでくれ」と言われたのです。2タラントンの人にも、寸分違わない全く同じ言葉でほめました。決して5タラントンの人の方を、よけいにほめたりはしません。なぜかというと、5の人が5儲ければ、100%ですし、2の人が2儲ければ、やはり100%で同じだからです。一人一人違うけれども、自分に与えらただけやればいいのですから、何でもありません。
  しかし、この1タラントンを預けられた人は、ねたみました、ひどい不公平だと思いました。1タラントンの人は、1タラントン儲ければよいのですから、神様は、少しも不公平ではありません。神さまは、どんな人にも、何か賜物を与えています。
  私はある時、大変問題のあるお子さんをお預かりした経験があります。この子は、高校二年生の歳でしたが、学力は小学校5年生ぐらいでした。しかし、この子にも、すぐれたところがありました。それはものをきれいにすることが得意で、鍋をみがかせると、誰よりもきれいで、なめるようでした。この子は何になったかとおもいますか。クリーニング屋さんです。

   しかし、5タラントンもらった人が4タラントンではたりません。私たちは、神さまからいただいた精一杯をしなくてはなりません。年とった人も、何かやることがあります。
  信濃町教会の耳の聞こえないおばあさんは、説教はなにひとつ聞こえませんが、祈ることはできます。みなのために祈りました。もうひとり胸の悪い人が、ベッドで祈りました。多くの教会でリバイヴァルが起こりました。そのひとはベッドの上で伝道していたのです。
  ある日本人が、スイスにカール・バルトをたずねた時、この大神学者は、「私たちはできることはできる、できないことはできない。しかし、できないことはできないけれど、その反面必ずできることはできるがあります。これは恵みです。だから、できることを始めなさい、するとできないと思っていることもできるようになるし、そうでなくても誰か別な人がやってくれるようになります」と励ましました。
  1タラントンは、隠しておけば、いつまでも1タラントンです、働かせることは、冒険することです。その時、1タラントンが2タラントンになるのです。この人生は、神様のタラントンを増やす人生です。それぞれに与えれたもので、神様に仕えるのです。あなたにもできます。それをして行きましょう。 神様からいただいた力を出し切りましょう。そして神さまの導きを待ちましょう。
ぜひ、あなたも礼拝に出席して直接お聴き下さい。一人でも多くの方のご出席を心からお待ちしています。
   


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