日本キリスト教団

   
2023.04.30
説教ダイジェスト
礼拝説教要約
豊かな歩みのために
ヨハネによる福音書
6章 47-51節
 ユダヤの伝説に、お互いのことを思い合う兄弟の話がある。ある兄弟が麦畑の収穫を等しく分け合ったが、兄は家族持ちの弟のことを心配し、弟は独り身の兄のことを心配して、お互いに少しずつ麦の束を譲り合う 。相手には隠れて兄弟が同じことをするので 、 麦の束の数は減りも増えもせず不思議がった。 そして、 訳を知った兄弟が お互いの思いを確かめ合い 抱き合った場所 はモリヤの山、そこ に エルサレム 神殿が建てられたという。

 お互いに思いを向け合う兄弟を、神様が祝福しておられる。互いに愛し合うことは、イエスの教えでもある。ヨハネの手紙Ⅰ 4章 12節には、互いに愛し合う人たちの中に神様がおられると言われている。これは、今日の箇所の「信じる者は、永遠の命を得ている」(47節)ということだ。 

 イエス様は「わたしは命のパンである」と言われる。「命の」パンは、永遠の命をもたらす。ヨハネ福音書では、永遠の命とは、死後に与えられる命ではなく、イエスを救い主と信じる人が与えられるものだ。信じている人は、今、この世にあって永遠の命に生かされ てい る。互いに愛し合うことはイエス様の喜ばれることなので、互いに愛し合う人は永遠の命に生かされている。 永遠の命を与えられて、 私たちは神様と「つながっている」ことができる。 そして、互いに愛し合うことの喜びを知る人は、 今、 永遠の命に生かされている。

 イエス様が十字架にかかってくださったので、私たちに永遠の命が与えられるようになった。さらに、私たちの罪は赦され、豊かに恵みを与えられる。私達は、信仰をもって生きる中に、永遠の命に生かされ、豊かな歩みをなすことができる。感謝したい。私達の目には、いろんなことが乏しく貧しく見えることもあるかもしれないが、 私達には 永遠の命という豊かなものが 与えられているこ とを思い出して、 心を高く上げて 過ごした い。 さらに、 聖書の言葉にイエス 様 のみ心を聴いて、信仰を養われたい。

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