日本キリスト教団

   
2023.04.09
説教ダイジェスト
礼拝説教要約
「思いがけない出来事」
ルカによる福音書24章
1-12節
  最近になって自殺する人が増加傾向にあり、 2022年は 若い人 の最多記録だった と新聞が報じていた。心から慰めを祈る。この世の論理によって追い詰められて、そこから抜け出す道がなかったということだろうか。この世はこの世の論理で 覆われて いるし、いつまでたっても同じことが繰り返されている。戦争は良くない と多くの 人が思っているが、今でも爆弾を飛ばし合って戦争がなされている。強い人が弱い人を押しのけ、人の命は軽んじられる。この世は変わることがない。旧約聖書は「空の空、一切は空である」(伝道の書)と言っている。目に見えるも の はいつか朽ち果て、死はすべての終わりだと思わ せ る。

 イエスを慕う婦人たちが、イエスの墓に行くと遺体はなく、神の使いがよみがえりを 告げた。弟子たちは、婦人たちの知らせを信じられなかった。しかし、ペトロだけは墓に行き、そのことを確認した。そして、「驚きながら家に帰った」。この「驚く」という言葉は、目の 前の出来事を疑っているのではなく、事実を事実と受け止めた上で、こんな不思議なことが起きるものなんだと前向きな思いで驚くという意味。ペトロは、人の仕業だと思 ったなら犯人を 探しただろうが、そうはしなかった。それは、人の働きによらない、神の働きを予感していたということなのだ。すぐには信じられなくても、神様の働きを予想し期待するようになったのだ。

 ルカ福音書を振り返れば、イエスの初めての説教に、恵み深い言葉だと会衆は驚いた。ガリラヤ湖で嵐を静め、人々は驚いた。悪霊に苦しめられている人から悪霊を追い出し、病人を癒さ れた。それを見ていた人たちは、イエスの力に驚いた。イエスは、こんなに素晴らしいことができるのだと、人々を驚かせてきた。そして、復活の朝、ペトロは空の墓を見て驚いた。そして、よみがえられたイエスに出会った弟子たちは、不思議に思いつつ(「驚きつつ」と同じ言葉)喜んだ(41節)。

 救い主イエス様は、死んでよみがえ
るという誰にも想像のできないことをなさった。 このことが、この世界を、この世界で生きる意味を変えた。すべての人が救いを信じ、死を越えて望みを持つことができるようになった。

 人の力を超える神の力によってイエスは よみがえ り、 この世界は変えられた。 私達に真の喜びをもたらしてくださった。神の愛と力を讃えよう。

 
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