ミカエルと天使

2019年9月29日



第一日課 ダニエル10: 10~14, 12:1-3
第二日課 黙示録 10:17~20 
福音書の朗読 ルカ 16:19~31か マタイ18: 1~11
黙示録
12:7 さて、天で戦いが起こった。ミカエルとその使いたちが、竜に戦いを挑んだのである。竜とその使いたちも応戦したが、 12:8 勝てなかった。そして、もはや天には彼らの居場所がなくなった。 12:9 この巨大な竜、年を経た蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれるもの、全人類を惑わす者は、投げ落とされた。地上に投げ落とされたのである。その使いたちも、もろともに投げ落とされた。 12:10 わたしは、天で大きな声が次のように言うのを、聞いた。「今や、我々の神の救いと力と支配が現れた。神のメシアの権威が現れた。我々の兄弟たちを告発する者、/昼も夜も我々の神の御前で彼らを告発する者が、/投げ落とされたからである。 12:11 兄弟たちは、小羊の血と/自分たちの証しの言葉とで、/彼に打ち勝った。彼らは、死に至るまで命を惜しまなかった。 12:12 このゆえに、もろもろの天と、/その中に住む者たちよ、喜べ。地と海とは上幸である。悪魔は怒りに燃えて、/お前たちのところへ降って行った。残された時が少ないのを知ったからである。《


聖書の中には、天使にはいろいろの働きがあります。例えば、メッセンジャーや見張りです。エンゼルと言うギリシャ語の言葉とは「アンゲロス《です。その意味とは、「メッセージ《や「メッセンジャー《です。福音とは、良いメッセージ、良いエンゼルです。良い知らせです。ですから、天使は、先ず、神様のメッセンジャーです。救いの良い知らせを伝えたり、たまに、神の裁きの悪い知らせをも伝えます。新約聖書に、数回これを見ます。例えば、

天使ガブリエルはマリアに伝えました、マリアは子供を産みます。この子は救い主のキリストになります。そして、イエス様が産まれた時、クリスマスの天使は羊飼い達にその良いおとずれを教えました。すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して歌いました。「いと高きところには栄光、神にあれ、/地には平和、御心に適う人にあれ。《と(ルカ2:13、14)。そして、イースターの朝、天使がその空っぽのお墓にいて、言いました、「あの方は、ここにはおられない。復活なさったのだ《と。

人を守る、見張りをする、守護(しゅご)の天使は、今日の福音書の話のようです。マタイ18:10、「これらの小さな者を一人でも軽んじないように気をつけなさい。言っておくが、彼らの天使たちは天でいつもわたしの天の父の御顔を仰いでいるのである。《又、詩篇91:9-13、「91:9 あなたは主を避けどころとし/いと高き神を宿るところとした。10 あなたには災難(さいなん)もふりかかることがなく/天幕には疫病も触れることがない。11 主はあなたのために、御使いに命じて/あなたの道のどこにおいても守らせてくださる。12 彼らはあなたをその手にのせて運び/足が石に当たらないように守る。13 あなたは獅子と毒蛇を踏みにじり/獅子の子と大蛇(だいじゃ)を踏んで行く。《

私の吊前はマイケルであるので、私の好きな天使とは、天使ミカエルです。英語では「ミカエル《の発音は「マイケル《です。天使ミカエルは旧約聖書のダニエル書にも新約聖書の黙示録にも出ます。ダニエル書には、ミカエルは、ペルシアで捕囚(ほしゅう)されたイスラエル人を守ります。黙示録12章では、このように書かれています、12:7 「さて、天で戦いが起こった。ミカエルとその使いたちが、竜(りゅう)に戦いを挑(いど)んだのである。竜とその使(つか)いたちも応戦(おうせん)した《のです。その竜は「12:9 この巨大(きょだい)な竜、年を経た蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれるもの、全人類を惑(まど)わす者《です。このドラゴンは天から追い出されますが、地上に投げ落とされたのです。「悪魔は怒りに燃えて、…. 残された時が少ないのを知ったからで《す。

サタンと呼ばれた悪魔とその悪使いはこの世にいますので、この世には悪があります。悪の原因とは、悪魔です。それで、悪魔と闘う人間の力が足りません。社会的なプログラムや人間の法律や戦争は、悪を無くする事が出来ません。この悪は人間より大きいです。私達にも神様にも対立します。私達より強いので、人間より強いもの、私達の為に闘う天国の力が必要です。天使ミカエルのようなものが必要です。ミカエルが使う武器はなんでしょうか。描く時、刀が力強いみたいですが、宇宙の力に対して、剣は無力です。サタンに勝つのは何でしょうか。サタンはどのように働くでしょう。

悪魔は「サタン《と呼ばれています。「サタン《と言う言葉の意味とは、「告発する者、検事(けんじ)《です。弁護士として、神様の律法と命令を利用します。彼は「全人類を惑(まど)わす者《です。それで、うそやさぎを使います。ある説教者がこのように説明しました。「サタンは悪に対して賢い者で、先ず、私達をうそで誘惑します。そして、その後、告げ口をして、真理で私達を殺します。サタンはすべての人々が罪を犯すように誘惑して、そして、裁判に渡して、『昼も夜も我々の神の御前で我らを告発する』《のです。《

これは創世記3章のメッセージです。りんごが美味しいと私達に話されています。実は美味しくて良いでしょう、もし正しく使いましたらです。その古い蛇は真実を言います。が、罪に至る人生のりんごを食べるように私達をだまします。自分の責任を取らないで、自分ではなくて他の人が悪いと言えません。蛇も悪いと言えません。自分自身がそれをかじったからです。私達は有罪です。神様の律法や戒めを破りました。裁判の判決がすぐに来ます。サタンは神様の正義が分かります。神様の律法の裁きを知ります。死です。滅びです。

それで、どのようにミカエルが来て私達を救うでしょうか。どのように告発する者に勝って告発された者を救うでしょうか。武器は何でしょうか。それはイエス・キリストでした。その十字架でした。私達の変わりに死んでくださる神の子羊でした。黙示録12:11が言います、「小羊の血と/自分たちの証しの言葉とで、/彼に打ち勝った《のです。ミカエルの武器はイエス様の十字架と福音の御言葉でした。刀のような武器は神様の律法の正義を変える事が出来ませんが、十字架上のイエス様の犠牲、その愛と哀れみが出来ます。

十字架の上で、神様の正義がイエス様の上に行われました。私達の罪がイエス様の上にあったので、イエス様は私達の罪の罰を受けて下さいました。イエス様ご自信は決して罪を犯した事がないので、サタンはイエス様に告発する事が出来ません。死もイエス様の上に力がありません。それで復活祭の天使が告げました、「彼が復活しました《と。

サタンはその戦いに負けました。救いが来ました。悪魔はもう私達に告発するが出来ません。しかし、黙示録12:12が言います、「地と海とは上幸である。悪魔は怒りに燃えて、/お前たちのところへ降(くだ)って行った。残された時が少ないのを知ったからである。《もう少し、地上で、私達はサタンの死に至る悪の働きをしのばなければなりません。

しかし、私達を守る、見張りをする、守護(しゅご)の天使がいます。その上、ミカエルを持っていた同じ武器が私達にあります。即ち、神の御言葉とイエス・キリストの約束があります。十字架の福音があります。新しい生まれと命を与える洗礼があります。

悪魔と戦う為に、聖パウロは神の武具を身につけるように書きました、エペソ6:17、「救いを兜(かぶと)としてかぶり、霊の剣(つるぎ)、すなわち神の言葉を取りなさい《と。先ず、赦しの言葉です。又、愛と平和の言葉です。イエス様の約束の言葉です。それで、私達は天の御使いと共に喜びをもって、私達の救い主の御吊を褒め称えます。

アーメン。

特別の祈り

永遠の神さま。あなたは人の思いを超えたご計画によって、人間と天使を創造し、その役割を定められました。私達が命のある限り、あなたに仕え、与えられた勤めを果たすことができるように、聖なる天使によって助け、守ってください。 み子(こ)、主(しゅ)イエス・キリストによって祈(いの)ります。アーメン。

マイケル・ニアフッド、牧師
沖縄ルーテル教会


説教のリスト