引き下がれ!

2014年8月31日


マタイ16:21–28
16:21 このときから、イエスは、御自分が必ずエルサレムに行って、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受けて殺され、三日目に復活することになっている、と弟子たちに打ち明け始められた。16:22 すると、ペトロはイエスをわきへお連れして、いさめ始めた。「主よ、とんでもないことです。そんなことがあってはなりません。」16:23 イエスは振り向いてペトロに言われた。「サタン、引き下がれ。あなたはわたしの邪魔をする者。神のことを思わず、人間のことを思っている。」
16:24 それから、弟子たちに言われた。「わたしについて来たい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。16:25 自分の命を救いたいと思う者は、それを失うが、わたしのために命を失う者は、それを得る。16:26 人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。自分の命を買い戻すのに、どんな代価を支払えようか。16:27 人の子は、父の栄光に輝いて天使たちと共に来るが、そのとき、それぞれの行いに応じて報いるのである。16:28 はっきり言っておく。ここに一緒にいる人々の中には、人の子がその国と共に来るのを見るまでは、決して死なない者がいる。」

イエス様のミッションは何だったでしょうか。それは、私達の罪を赦す為に十字架上で死ぬ事でした。永遠の命を私達に与える為に3日目に甦る事でした。これは神様の救いの御計画でした。イエス様がこのプランを弟子達に教えた時、弟子達にはショックとなりました。まず彼等は、愛する先生が死ぬ事があって欲しくありませんでしたし、又、イエス様の死が救いへの道になる事を理解する事が出来なかったからです。ペテロが、イエス様の頭がおかしくなって来たと思ったかも知りません。又、ペテロはイエス様を守りたいと思ったでしょう。ペテロが勝手に思ったプランは、イエス様が救い主のメシアであるので、イエス様がエルサレムに登って、そこでその長老と祭司と律法学者達を苦しめ、神様の敵として彼らを殺し、そして、3日目に新しい、栄光に輝くイスラエルの国を建て直す事でしょう。又ペテロは、自分自身の安全も考えたでしょう。もしイエス様が反乱者として殺されましたら、弟子達も逮捕されて殺されてしまうでしょう。

しかし、それは神様の御計画ではありませんでした。神様が知っておられるのは、敵を殺す事が御自分の愛する者の救う方法ではない事です。又、敵を苦しめる事によって、神様を信じて、神様に従うことによって苦しめられている人に、正義と平和を与える方法でもないと神様がごぞんじでした。他の人を苦しめる事は、悪魔の働きです。それで、もしペテロがイエス様の働きを止めましたら、ペテロは悪魔の働きをする事になります。それでイエス様はペテロに言われました、「サタン、引き下がれ。あなたは私の邪魔をする者。神の事を思わず、人間の事を思っている。」と。

イエス様は「退(しりぞ)きなさい・退(ど)きなさい」と言われませんでした。「遠くに行ってしまえ」とも言われませんでした。「引き下がれ」即ち、「私の後ろに行きなさい」と言われました。何故ならば、先生に従う弟子の為に、それは正しい場所だからです。「自分の十字架を背負って、私に従いなさい」と言われました。この世の道を歩く事は永遠の命に至りません。この世で富があっても、それは天国の富になりません。言われました、「16:25 自分の命を救いたいと思う者は、それを失うが、私のために命を失う者は、それを得る。16:26 人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。自分の命を買い戻すのに、どんな代価を支払えようか。」イエス様は御国を建てます。しかし彼の王座は十字架になります。彼の冠は茨になります。しかし、3日目に、天使が父なる神様の栄光を宣言します。「彼が復活しました。」ハレルヤ!

ペテロはイエス様に従う弟子になりましたが、それなのに大きな間違いをしました。例えば、水の上を歩こうと思いました、自分の主人・イエス様を否定しました、イエス様のメシアの働きを邪魔する者になりました。それで、イエス様は彼に、「引き下がれ」と言われました。しかし、ペテロだけではありませんでした。他の弟子達も同じように思いました。現代の弟子達も同じように思う時があります。私とあなたがイエス様の邪魔する者になる時があります。ペテロのように、私達がイエス様の十字架上で死なないようにと思いませんが、その救いが他の人に行かないように邪魔する時があります。又、聖霊がその救いの訪れを告げる事の邪魔をする時があります。イエス様の苦しみと死と復活による救いが、自分の心にも、他の人の心にも入りにくくします。私達は邪魔になります。イエス様の所に行こうとする人の邪魔をします。

イエス様の邪魔になる方法が沢山あります。今朝それをすべて数えられないですが、幾つかを挙げましょう。


# 子供達にイエス様について教えない時。
# 自分の信仰を話さない時。
# 自分の振舞いがスキャンダルとなって、人々がイエス様や神様や教会を尊敬しない時。
# 神の律法で人の頭をたたきますが、赦しの福音をあたえない時。
# 神様の愛だけを話して、忠実に神様に従う事を要求しない時。
# 日曜日の説教が難しくて、律法も福音も伝えない時。即ち、神の恵みによって、信仰による義を伝えない時。
# 自分に救いの必要がないと思う時。
# 自分の心の中に聖霊が入らないように邪魔をする時。

イエス様は「退きなさい・退(ど)きなさい」と言われませんでした。 「遠くに行ってしまえ」とも言われませんでした。「引き下がれ」即ち、「私の後ろに行きなさい」と言われました。即ち、イエス様が言われましたのは、「私はあなたに道を教えましょう。私は道であるのです。」と。イエス様の後ろは安全な場所です。イエス様の後ろに従う時、私達は洗礼を受けたクリスチャンとして生きるのです。スポーツに、ある攻撃方法とは、一人がボールを持っていますが、同じチームのもう一人が、彼の前に走って、敵を右と左に追い払って、ボールを持っている人が進む事が出来ます。私達がイエス様の後に行く時、イエス様はサタンをブロックするので、私達は進む事が出来ます。一つの英語の表現を皆さんが知っていると思います。“Ladies first.” 「婦人(ふじん)が先に行く事。」しかし、  ある時、男性が先に行く事が丁寧で礼儀正しいです。例えば、混んでいるバスに乗る時や祭りの群衆の真ん中を通ろうと思う時です。その時、紳士は先に行って、婦人は彼の後にあるスペースを安全に歩きます。イエス様は先に行きます。私達の為に道を備えます。イエス様は先に死んで、そして、お墓を開いて起きましたので、私達は安全に彼の後に行く事が出来ます。

イエス様の後ろに行きましょう!1.イエス様に従いましょう。2.邪魔しないで、イエス様の働きを支えて、他の人もイエス様に従う人生を生きるように支援(しえん)しましょう!

アーメン。 

マイケル・ニアフッド、牧師
沖縄ルーテル教会


説教のリスト