クリスマスの天使:#2
天使ガブリエルがマリアに訪問する 

2015年12月6日, 待降節第2主日

ルカ1:26-38
1:26 六か月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。1:27 ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。1:28 天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」
1:29 マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。 1:30 すると、天使は言った。「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。 1:31 あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。 1:32 その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。 1:33 彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない。」
1:34 マリアは天使に言った。「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」
1:35 天使は答えた。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。 1:36 あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。 1:37 神にできないことは何一つない。」
1:38 マリアは言った。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」そこで、天使は去って行った。

天使は福音であるイエス様の誕生を告げます。それで、今年の待降節・クリスマス・顕現節のテーマとして、天使について説教するようにしました。先週見たのは、天使ガブリエルは 神殿の中でザカリアの所に来ました。彼の妻は息子を産みます。その子供はバプテスマのヨハネになります。

今日見たいのは、ガブリエルはマリアの所に行く事です。マリアが神の子であるイエス様の母になる事を告げます。

1:26 六か月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。1:27 ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。1:28 天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」1:29 マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。

マリアは、天使の言葉が変だと思いました。英語の聖書で、天使ガブリエルのあいさつの言葉は普通の「こんにちは」のような言葉ですが、日本語の言葉は、「おめでとう」です。数分後に、この日本語の言葉がとっても、ふさわだい言葉であること見ますが、最初に聞きますと、ちょっと変です。「おめでとう」とは、「Happy Birthday, 誕生日おめでとう」のようです。「“Happy New Year, 新年おめでとう.”  “Congratulations on your graduation, 卒業おめでとう。” “Congratulations on your marriage, 結婚おめでとう”などです。しかし、マリアにとって、祭日や誕生日でもないので、「おめでとう」とは変わっている挨拶でした。その挨拶が分からないので、ガブリエルを信頼しなかったかもしれません。時々、変なeメールが来ます。「おめでとう!あなたはラッキーです!何々ロタリーに勝ったかもしれません。どうか、3千円と自分の銀行の口座番号とパスワードを早めに送ってください!」現代と同じように、2千年前の昔もいろいろのサギが有ったでしょう。

しかし、これはサギではありません。ガブリエルはマリアに神様の御計画を教えました。言いました、

1:30「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。1:31 あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。1:32 その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。1:33 彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない。」

この言葉を見ましょう。マリアが恐れなくても良いのは、主が彼女と共におられるからです。マリアは偶然でラッキではありません、神様に恵まれているのです。神様の特別の人の一人です。救いの御計画に参加する為に、神様はマリアを選びました。この救いの御計画とは、キリストがこの世に来られる事です。そして、人間として、御自分の上に人間の罪を取って、私達の代わりに死ぬ事です。ですから、キリストは人間の子供として産まれなければなりません。それは、救いの御計画の中のマリアの役割です。ですから、天使の挨拶の言葉はふさわしかったです。誰か「妊娠して赤チャんが生まれます」と教えますと、私達はその人に、「おめでとうございます」と、ガブリエルと同じように言います。そして、この子供が救い主になるので、その子供の名前は「主なる神様が救う」と意味する「イエス」と言う名前を付けるように教えました。この子が偉くなるのは、彼が主なる神様であるいと高き方の子であるからです。イスラエルの王になります。ダビデ王の家系です。しかし、彼の王国はダビデ王の王国より、はるかに偉大なるものになります。何故ならば、彼の国はこの世のものではなくて、永遠、天国であるからです。

しかし、マリアはまだまだこの地上の事のように考えています。まだヨセフと結婚していません。1:34 マリアは天使に言った。「どうして、そのような言がありえましょうか。私は男の人を知りませんのに。」天使のメッセージーを受け入れたのですが、もう少し説明が欲しいと思いました。 

1:35 天使は答えた。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。1:36 あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。1:37 神にできないことは何一つない。」

言い換えますと、ガブリエルが言うのは、子供の父は神様でる事です。そして、しるしを与えます。親戚のエリサベトも赤ちゃんを産みます。それは奇跡です。マリアの子供も奇跡です。「神にできないことは何一つない」と。

そして今度は、信仰の奇跡です。マリアは言いました、「私は主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」

この時点では、今日、私達が天使のメッセージーを受けるかどうか決めます。乙女の誕生の事だけではありません。このイエス様を自分の王として受けるかどうかの事です。イエス様が自分の救い主であると告白するかどうかです。聖霊はマリアの胎内で命を造りました。聖霊はあなたの心の中に信仰を造りましたか。私達が、マリアと共に、「私も主のしもべです」と言えますか。言い換えますと、「イエス様を自分の救い主として信じます」と言えますか。

マリアの信仰告白の後半も大切です。「お言葉どおり、この身に成りますように」と。言い換えますと、「主よ、どうか、あなたの御心が私の人生の中になりますように」と。即ち、これが悔い改める事です。神様が私達の人生を変えます。マリアの人生が変わりました。私達もそうです。聖霊は私達の心の中に信仰を造るからです。そしてそれが創造するのは、平和を初め、愛、希望、チャリティー、親切、赦し、けんそんと喜びです。

クリスマスの天使達はこの喜びを歌います。その賛美に参加しましょう!

アーメン。

マイケル・ニアフッド、牧師
沖縄ルーテル教会


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