教会とは?
クリスチャンの集会
教会というと、多くの人は屋根に十字架を掲げた建物のことをイメージされるかもしれませんが、これは本来の教会の意味とは異なります。教会の原語であるエクレシアはギリシャ語で市民集会を意味します。したがって聖書でいう教会とは神の国の市民集会、つまりクリスチャンの集会(グループ)のことをいいます。また、英語のチャーチという言葉はギリシャ語のキュリアコスに由来し、主に属する者というのがもとの意味です。しかし実際は、教会はどなたでも(クリスチャンでない方でも)参加することができます。
教会の歴史
エルサレムに始まる初代教会による古代ローマ世界への宣教活動については、新約聖書「使徒の働き」に見ることができます。当初、キリスト教会は激しい迫害 を受けていましたが、西暦313年、ミラノの勅令で信教の自由が布告されてから、ローマ帝国におけるキリスト教会の地位は確固たるものになります。
やがて、ローマ・カトリック教会が強大な勢力を持ち始め、世俗の権力(王権、帝権)と対立するほどにまでになると、様々な問題が生じるようになりまし た。西暦1517年、その代表的なものである免罪符問題に対するマルチン・ルターの抗議(プロテスト)をきっかけに、ヨーロッパ各地で宗教改革運動が起こ り、こうしてプロテスタント(新教)諸派が各地に生まれました。
バプテスト教会とは?
キリスト教会にとって変革の時代であった16世紀初め、ローマ・カトリック教会は、聖書主義の立場をとるクリスチャンを「バプテスト」と呼んで弾圧しました。バプテストと名付けられたのは、バプテスマ(洗礼)を聖書に従って浸礼(全身を水に浸ける方法)で行ったためです。やがて彼らが集まって生まれたのがバプテスト教会です。現在では、一貫した聖書主義の信仰が認められ、最もクリスチャンの多いキリスト教会として知られ、教会員は3,600万人、教会の数は124カ国に12万に上ります。 バプテスト教会は500年以上に渡って、聖書を信仰の規範とする「聖書主義」、人間はすべて平等であるとする「聖書的民主主義」、教会に本部を持たない「地区教会主義」、政治と信仰を分離する「政教分離主義」、キリストによる救いを伝える「伝道主義」を守っています。