2020年10月18日  「何事も愛をもって行いなさい」
          コリントの信徒への手紙一 16章14節
1.生活のすべての面で愛を動機にして行動する

@パトカーが場合によってタクシーになったりはしない
 パトカーは犯罪防止と事件・事故対応で走行している
 ある街に入るとパトカーがタクシーになったり、消防車になったりはしない
 パトカーが道路を走行している時は、いつでも同じ目的で変わることはない

A人も同じ、いつでもどこでも、愛を動機として行動する
 場合によって「愛さない行動」をするようなことはない
 ×教会の中だけ愛を実行し、家に帰れば喧嘩ばかり
 ×職場では愛を実行、通勤の車の中では腹を立て「前の車早く行け!」
 ◎場所や時、季節によらず愛を実行
 ◎自分の感情や状況によらず、愛を動機として行動

B相手によって愛したり愛さなかったりという事もない
 ×自分の好きな相手は愛しても、嫌いな相手は愛さない
 ×自分を愛してくれる人だけを愛し、他の人には無関心
 ×家族は愛せるけど、他の人は愛せない
 ×親や兄弟以外だったら愛せるけど、家族とは縁を切りたい

2.「行なえ」(ギノマイ)という言葉は「ない所から現す」という意味

γινομαι


a)(人が、事物が)
生じる、存在し始める、成る、生まれる、現れる、登場する、来る、ある
b)(でき事が)
起きる、起こる、始まる、発生する、生じる
c) 作られる、〜される、行われる、制定されている、定められている
作られてある、存在するに至っている
※ 少なくともその形では存在しなかったものが、存在するようになる
 生成する,生成した結果現に存在している
@元々罪人の人間には「何事も愛をもって行なうこと」は不可能  イエスを信じる前だけでなく、信仰後も自力では不可能  元々人間には、どうやっても無理!できない!まさに愛がない!  どうしてもそこに、罪の性質「自己中心」が入り込んでしまう。  愛しているようで、利害関係が対立した途端に愛せなくなってしまう。 Aしかし神は愛にあふれたお方  人間にはできない愛が、神には満ちあふれている  無条件の愛、どんなにひどい状態でも愛し続けてくれる愛  神の愛を受け取り、さらに神に愛を求め、愛を受け取り続ける  その時はじめて、何事も愛を動機として実行することが可能に!  隣人を自分自身のように愛することができるようになっていく B日々祈りが必要なのは自分に愛がないから  「たえず祈りなさい」というのは、祈り求めないと愛がないから  祈り求めて与えられなければ、愛はないまま  祈り求めて与えられて、愛の実行が可能になる 3.限界が来た時がチャンス「それでもなお愛する」と告白し実行 @日々に祈りつつ愛の実行をしても限界が来る  突然不意打ちをされると、人は弱い→怒りや憎しみ   →いきなりの怒鳴り声やクラクション→怒りのスイッチオン  忍耐できると思っていても、実際はうまくいかない   →売り言葉に買い言葉、つい大声や手が出てしまう  聖書を読んでいる時はできそうでも、現場ではNG!   →同僚の方が早く昇進・昇給→湧き上がるねたみ A限界が来た時、イエス・キリストの「それでもなお愛する」愛を思い起こす  ・イエスは十字架で殺される時、自分を殺そうとしているのに、   それでもなお愛した  ・あれ程一緒に行動し、裏切らないと言っていたペトロに   3回も裏切られたが、それでもなお愛した  ・復活を信じられなかった弟子たちを、それでもなお愛した B限界が来た時、私たちも「それでもなお愛します」と告白しよう  愛の限界を超えるには「それでもなお愛します」と告白すること。  そしてその通りに、「それでもなお愛していく」こと。  そこに、愛における大きな前進が起こる。 むすび.神によれば何事も愛をもって行うことが可能  神の御心は、私たちが何事も愛をもって行うこと  今自力ではできなくても、神の力によって必ず可能になる  限界を感じた時、イエス・キリストの十字架の愛を思い起こし  告白しよう!「それでもなお愛します!」と。