2020年9月13日  「愛はすべてを忍ぶ」
          コリントの信徒への手紙一 13章7節
1.『忍ぶ』と訳されている言葉について

@忍ぶは「ステゴウ」という言葉で「屋根で覆う」という意味
 (屋根のように)覆ってやる、覆って隠してやるという意味を持つ言葉
 「忍ぶ」のイメージは「家の屋根」

A屋根で覆うという事から『忍ぶ』という意味になっている
 (屋根のように)覆って、代わりに受け止めてやる
 覆って保護する、覆ってかばう、上から降ってくる
 ものを受け止めて耐える、辛抱する、我慢する

B3つの忍耐という言葉の違い
 1.忍耐強い=怒らずに耐える忍耐
 15.耐える=途中でやめずに最後まで耐え続ける
 12.忍ぶ=屋根のように身代わりに苦しみを忍ぶ忍耐

2.キリストの内に見られる「すべてを忍ぶ」という愛

@本来私たちが自分自身の罪の裁きを受けるべき
 罪人である私たちが裁かれなければならなかった
 罪が支払う報酬は死です。(ロマ6:23)

Aキリストが屋根のように覆いになってそれを受けた
 私たちの身代わりに、私たちの上に覆いとなって
 罪の裁きをイエスが十字架上で受けて下さった
 私たちはほんの一滴の雨粒のような裁きも受けない

Bイエスは十字架で私たちのためにすべてを忍ばれた
 イエスは十字架上で私たちが受けるべきだった裁きを
 じっと耐え忍ばれ最後まで耐えられた

3.「すべてを忍ぶ」愛とはどういう愛か

@自分が相手の代わりに犠牲になる (私が傷を負う)
 キリストは私たちのために十字架の苦しみを忍ばれた
 私たちも隣人のために、自分の十字架を負って隣人の
 ためのすべての苦しみを忍ぶ

 例:子育て中の母はまさに自己犠牲の愛
 子育て中の母親は、自分の身を犠牲にして子を育てる
 深夜だろうが早朝だろうが、時間に構わず泣く子を、
 空腹ならば授乳して、熱が出てたら冷やして寝かせる

 自分のやりたいこと、食べたいこと、眠りたい時間
 すべてを犠牲にして子供を育てていく

A相手を生かす (相手に傷を負わせない)
 キリストが十字架で苦しみを忍ばれて私たちを
 生かされたように私たちも私たちによって隣人を
 生かすように生きる。

 例:母親の育児は子を生かす
 子育て中の母親が犠牲的に育児をしている中で
 子供は成長してゆく 子供が生かされる

B中途半端ではなく最後まで (相手を確実に生かす)
 キリストは十字架の死に至るまで忍び通された
 鞭打ちまでは何とか我慢できたが、十字架の釘付けは
 がまんならない、そこから逃げだしたというのではなかった
 最後まで十字架上で死なれるまで、忍び通された

 屋根が雨漏りしないためには中途半端ではない必要がある
 屋根は、穴が開いていたらその役目を果たせない
 忍び通すことが要求されている

 例:母親の子育てが中途半端なら乳幼児は死んでしまう
 自己犠牲の子育ては、絶え間なく続く
 赤ちゃんを1日放っておいたら、死んでしまうかもしれない

むすび.隣人のためにすべてを忍ぶ愛で愛していこう
 隣人を愛するということは、とてもレベルが高い
 その愛を求めて神に祈ろう!そして愛していこう!