今日のできごと


 前日  翌日  今月  去年の今頃  トップへ  更新
2024/4/11(木)

 

自己義認は誤り

1.すべての人が生まれながらにして罪人

 すべての人間は、生まれながらにして罪を持っています。
 「神など知らない」というのが、罪の根源です。
 もちろんこの場合の「神」は、天地万物を造られた神です。

 「神など知らない」という根源的罪から、様々な罪が派生してでてきます。
 殺人、姦淫、盗み、嘘、貪欲、あざけり、軽蔑、侮辱、憎悪、悪口、暴力、
 数え上げたら、きりがありません。

2.罪の認識がほとんどないのでは?

 けれども「自分は罪人だ」という認識を、持っていない人が多いのではないでしょうか?
 犯罪を犯してしまって、前科がついたり刑務所に入ったりすれば
 「自分は罪人だ」という認識が、生まれるかもしれません。

 その場合でも、「神を知らないことが罪である」ということには
 気付かないままかもしれません。
 聖書を読まない事には、罪の本質が見えてこないのです。

3.罪の本質が見えないと自己義認に陥る

 3.1 「正しいことが完璧にできる」と考える人もいる

 根源的な罪がわからないでいると、自分の中にある罪がぼやけてきます。
 そればかりか、「自分の中には罪など存在しない」という誤解も生じるのです。
 いわゆる、自己義認です。イエスの元にも、そういう人がやってきました。

 ある議員がイエスに、
 「善い先生、何をすれば永遠の命を受け継ぐことができるでしょうか」と尋ねた。
 ルカによる福音書 18章18節

 「自分が何か良いことをすれば、神の前に正しいとされて永遠の命が得られる」と
 この議員は、誤解していました。
 自分は正しくあることができる、そう思っていたのです。

 3.2 議員は「子どもの時から正しく生きてきた」と誤解していた

 しかし、それに対するイエスの答えは次のようなものでした。

 『姦淫するな、殺すな、盗むな、偽証するな、父母を敬え』
 という掟をあなたは知っているはずだ。」
 ルカによる福音書 18章20節

 いわゆる、モーセの十戒を引用してイエスは答えたのです。
 それに対してこの議員は、こう答えます。

 すると議員は、「そういうことはみな、子供の時から守ってきました」と言った。
 ルカによる福音書 18章21節

 自己義認です。「自分は、子供の時から正しいです」と語っているのです。
 本当にそうだったのでしょうか?正しかったのでしょうか?

 3.3 イエスは議員に「自己義認の誤り」に気付かせた

 これを聞いて、イエスは言われた。
 「あなたに欠けているものがまだ一つある。
  持っている物をすべて売り払い、貧しい人々に分けてやりなさい。
  そうすれば、天に富を積むことになる。
  それから、わたしに従いなさい。」
 ルカによる福音書 18章22節

 議員の罪深かったところは、「貧しい人に施さないで蓄財していた」という所にあります。
 要は、隣人愛を実行せずに自己中心的な人生を生きていたということです。
 「愛」の反対は、「罪」です。

 議員は、自分の罪に気付いて非常に悲しみました。

 しかし、その人はこれを聞いて非常に悲しんだ。
 大変な金持ちだったからである。
 ルカによる福音書 18章23節

むすび.自己義認を捨てる

 すべての人間は、生まれながらにして罪を持っています。
 「神など知らない」というのが、罪の根源です。
 生まれながらにして、「私は神を信じます」という人はいないのです。

 ですから、「自分は良い人間だ」「正しく生きて来た」と言える人は
 まったくいないはずなのです。すべての人は、「自分は神の前に罪人です」
 「正しく生きて来ませんでした」というほかないはずなのです。

 だからこそ、罪を赦して下さる救い主「イエス・キリスト」が必要なのです。

 【今日の聖書】
 しかし、わたしたちがまだ罪人であったとき、
 キリストがわたしたちのために死んでくださったことにより、
 神はわたしたちに対する愛を示されました。
 ローマの信徒への手紙 5章8節


 前日  翌日  今月  去年の今頃  トップへ  更新