万事が順調な時ほど危ない
1.レハブアム王は初めの3年間は主に仕えた
ソロモン王の次の世代で、イスラエルは南北に分裂します。
北イスラエル王国は、ダビデの血統ではないヤロブアムが王となり
南ユダ王国は、ダビデの血統のレハブアムが王となりました。
ヤロブアムは、聖なる高台、山羊の魔神、
自ら造った子牛に仕える祭司を自分のために立てた。
歴代志下 11章15節
ヤロブアム王が、早々に主から離れて偶像崇拝に走ったのに対し
レハブアム王は、初めの3年間はダビデ王のように主に仕えています。
彼らは三年間ユダの国を強くし、
ソロモンの子レハブアムを支援した。
彼らが三年の間ダビデとソロモンの道を歩んだからである。
歴代志下 11章17節
2.レハブアム王は国が固まると主から離れ去った
しかしその後、レハブアム王も主から離れ去ります。
レハブアムは国が固まり、自らも力をつけると、
すべてのイスラエル人と共に主の律法を捨てた。
歴代志下 12章1節
ここで特徴的なことは、レハブアム王が主から離れたタイミングです。
国が不安定でまだまだ弱い時とか、自分自身も王としては弱くて
力がない「大変な時」というのではなかったのです。
「国が固まり自らも力をつけると」ということですので
政治的にも安定し、王としてもそれなりの力をつけ
「もう大丈夫だ、これからは国も安定してうまくいくぞ」という時だったのです。
3.うまくいっている時ほど危ない
3.1 すべてが順調にいっている時に罪に陥りやすい
人が信仰から離れてしまいがちなタイミングが、ここからわかります。
大変な時ではなく、安泰な時なのです。
レハブアム王が「国が固まり自らも力をつけた時」に主から離れてしまったように
信仰から離れたり、罪の誘惑に負けやすいのは、
何も悩みや心配がなく、すべてが順調にいっている時、
そういう時なのです。
3.2 ダビデもすべてが順調な時に罠にはまっている
ダビデが、ヘト人ウリヤの妻バト・シェバと姦通した時もそうでした。
年が改まり、王たちが出陣する時期になった。
ダビデは、ヨアブとその指揮下においた自分の家臣、
そしてイスラエルの全軍を送り出した。
彼らはアンモン人を滅ぼし、ラバを包囲した。
しかしダビデ自身はエルサレムにとどまっていた。
サムエル記下 11章1節
この時の戦いでは、アンモン人に勝利しています。
彼らはアンモン人を滅ぼしました。
続いて、ラバを包囲しています。
戦いはダビデ王なしでも、勝利し進んでいたのです。
ダビデ王は、戦いに行かずに王宮で安楽に過ごせていたのです。
3.3 ダビデ王が罪を犯したのは午睡の後の散歩中
ダビデは、戦いにも出ておらず午睡をしています。
ある日の夕暮れに、ダビデは午睡から起きて、
王宮の屋上を散歩していた。
彼は屋上から、一人の女が水を浴びているのを目に留めた。
女は大層美しかった。
サムエル記下 11章2節
この時に見てしまったバト・シェバと、ダビデ王は姦通してしまい
「ウリヤを激しい戦いの最前線に出し、彼を残して退却し、戦死させよ」
と命じて、その夫ヘト人ウリヤを殺してしまうのです。
むすび.順調な時ほど気を付ける必要がある
大変な問題に直面している時、私たちは必死になって祈ります。
経済的に厳しい時も、そうです。
何とか必要が満たされるよう、必死に祈ります。
しかし必要が十分満たされて、大きな問題にも悩まされず
物事が順調に進んでいる時、どうでしょうか?
必死になって祈るでしょうか?断食して祈るでしょうか?
それほど必死には、祈らなくなってしまわないでしょうか?
順調な時ほど、気を付ける必要があるのです。
順調な時に問題がない時に、私たちは罠に陥りやすいのです。
【今日の聖書】
レハブアムは国が固まり、
自らも力をつけると、
すべてのイスラエル人と共に主の律法を捨てた。
歴代志下 12章1節