この土地を縦横に歩き回れ
1.アブラハムに素晴らしい約束が与えられた
神はアブラハムに、すごい約束を与えられています。
見えるかぎりの土地をすべて、
わたしは永久にあなたとあなたの子孫に与える。
創世記 13章15節
見えるかぎりの土地をすべて、与えるというものです。
しかもそれは、アブラハム一代で終わるのではなく
アブラハムの子々孫々に、及ぶものでした。
2.約束には命令が付加されていた
ただし、この時神は
単に約束を与えられただけでなく、
アブラハムに対して、ひとつの命令をされるのです。
「さあ、この土地を縦横に歩き回るがよい。」
「@立って、A歩き回れ」と命令形で、書かれています。
見えるかぎりの土地をすべて、縦横に歩き回れというのです。
これは、よく考えると大変な作業であることがわかります。
この土地を一周するが良い、というよりも何倍も距離が長いのです。
1日2日、1週間2週間では、到底終わらない距離なのです。
3.その命令はアブラハムのために与えられていた
なぜ、神はそのようなことをアブラハムに命じられたのでしょうか?
なぜアブラハムは、土地を与えるという約束だけでなく
与えられた土地を、歩き回らねばならなかったのでしょうか?
アブラハムがその土地を、縦横に歩き回ったら
その前後で、どういう変化がアブラハムに起こったと考えられるでしょうか?
確実に、その土地について、どんな土地なのか掌握できたことと思います。
神が下さった土地が、一体どういう土地なのかが
よくわかったことと思います。
どんな土地だったのでしょうか?
神ご自身がこの土地について、モーセに告げています。
わたしは下って、彼らをエジプトびとの手から救い出し、
これをかの地から導き上って、
良い広い地、乳と蜜の流れる地、
すなわちカナンびと、ヘテびと、アモリびと、
ペリジびと、ヒビびと、
エブスびとのおる所に至らせようとしている。
出エジプト記 3章8節
そうです、「良い広い地、乳と蜜の流れる地」だったのです。
もしアブラハムがその土地を、縦横に歩き回らなかったら
良い土地であるということが、把握できないままだったのです。
むすび.アブラハムは神の素晴らしさを知ったことだろう
神は、アブラハムにとって最善をして下さいました。
「良い広い地、乳と蜜の流れる地」をお与えになったのです。
アブラハムは、その神が与えて下さった土地がどのような土地か
見て知る必要があったのです。
神が、どんなに素晴らしい土地を与えて下さったのか
それを見て知って、そのことを通して
神がどんなに素晴らしいものをくださったか、知る必要があったのです。
ですから神はアブラハムに対して、その土地を縦横に歩き回りなさいと
命令されていたのです。
アブラハムはその土地を縦横に歩き回り、その土地の素晴らしさを体験したはずです。
そして素晴らしい土地をくださった神の、素晴らしい愛も体験したことでしょう。
神の命令は、アブラハムが神の素晴らしさを体験するために必要だったのです。
【今日の聖書】
さあ、この土地を縦横に歩き回るがよい。
わたしはそれをあなたに与えるから。」
創世記 13章17節