主に命を守られていたダビデ
ダビデは王になる前、サウル王から散々命を狙われます。
逃げては追われ、逃げては追われの連続でした。
けれども、命を奪われることはありませんでした。
神がダビデと共にいて、守ってくださったからです。
王になった後、息子アブサロムにも命を狙われます。
この時はサウル王の時と違って、相当な危機でした。
アヒトフェルが、アブサロム側に就いたからです。
アヒトフェルの知恵は、群を抜いて優れていました。
そのころ、アヒトフェルの提案は、
神託のように受け取られていた。
ダビデにとっても、アブサロムにとっても、
アヒトフェルの提案はそのようなものであった。
サムエル記下 16章23節
それゆえ、ダビデは祈りました。
アヒトフェルがアブサロムの陰謀に加わったという知らせを受けて、
ダビデは、
「主よ、アヒトフェルの助言を愚かなものにしてください」と祈った。
サムエル記下 15章31節
しかしアヒトフェルは、実に的を射た提案をしてきます。
疲れて力を失っているところを急襲して、
ダビデ一人を、討ち取ろうというものです。
アヒトフェルはアブサロムに言った。
「一万二千の兵をわたしに選ばせてください。
今夜のうちに出発してダビデを追跡します。
疲れて力を失っているところを急襲すれば、
彼は恐れ、彼に従っている兵士も全員逃げ出すでしょう。
わたしは王一人を討ち取ります。
兵士全員をあなたのもとに連れ戻します。
あなたのねらっておられる人のもとに、
かつてすべての者が帰ったように。
そうすれば、民全体が平和になります。」
サムエル記下 17章1〜3節
もしこれが、即実行されていたら、
おそらくダビデの命はなかったことでしょう。
しかし、命を落とすことはありませんでした。
ダビデ側のスパイ、フシャイが反対したためです。
フシャイはアブサロムに、
「今回アヒトフェルが提案したことは良いとは思えません」と言い、
サムエル記下 17章7節
結果的に、フシャイの提案が採用され、ダビデは助かります。
アブサロムも、どのイスラエル人も、
アルキ人フシャイの提案がアヒトフェルの提案にまさると思った。
アヒトフェルの優れた提案が捨てられ、
アブサロムに災いがくだることを主が定められたからである。
サムエル記下 17章14節
背後には、主の守りがありました。
数々の命の危機に際しても、その都度主に助けられ、
ダビデは、命を守られたのです。
【今日の聖書】
あなたはわたしの魂を陰府に渡すことなく
あなたの慈しみに生きる者に墓穴を見させず
命の道を教えてくださいます。
わたしは御顔を仰いで満ち足り、
喜び祝い
右の御手から永遠の喜びをいただきます。
詩編 16編10〜11節