切羽詰まるとわがままにならざるを得ない
どういう時にわがままになってしまうでしょうか?
「のど渇いたから、水持ってきて」「氷欲しいから氷持ってきて」
普通そんなわがままを人には言いません。自分でやります。
子供から「のどが渇いたから、水持ってきて!」と言われた時、
普段なら「水ぐらい自分でくんで飲みなさい」といいますが、
高熱でうなされて寝ていたら、どうでしょう?くんであげます。
「なにわがまま言ってるんだ」などと叱りつけたりしません。
わがままが、許されます。「自分のことは自分でやりなさい」という
普段の原則を、この時ばかりは通すことができません。
病人やけが人を運ぶ救急車も、普通の車よりも優先されます。
「私を先に行かせてくれ」という自己中心の要求が、通るのです。
病気の時は、まさにわがままそのものにならざるを得なくなるのです。
逆に言うと、もし今わがままに見える状態の人がいるとしたら、
もしかしたらその人は、ギリギリの状態なのかもしれません。
自己中心にならざるを得ない、切羽詰まった状態なのかもしれません。
本当はわがままがいけないと、知っていても、
そんなことを言っていられない状態、
切羽詰まった状態である場合、その要求に応える必要があります。
人を、単にその言動だけで判断してしまうことは危険です。
なぜそうなっているのか、なぜそういう言葉が出ているのか
その原因を解決することこそが、重要なのです。
【今日の聖書】
ですから、主が来られるまでは、
先走って何も裁いてはいけません。
主は闇の中に隠されている秘密を明るみに出し、
人の心の企てをも明らかにされます。
そのとき、おのおのは神からおほめにあずかります。
コリントの信徒への手紙一 4章5節