1:18 イエス・キリストの誕生は次のようであった。
その母マリヤはヨセフの妻と決まっていたが、
ふたりがまだいっしょにならないうちに、
聖霊によって身重になったことがわかった。

1:19 夫のヨセフは正しい人であって、
彼女をさらし者にはしたくなかったので、
内密に去らせようと決めた。

1:20 彼がこのことを思い巡らしていたとき、
主の使いが夢に現われて言った。「ダビデの子ヨセフ。
恐れないであなたの妻マリヤを迎えなさい
その胎に宿っているものは聖霊によるのです。

1:21 マリヤは男の子を産みます。
その名をイエスとつけなさい。
この方こそ、ご自分の民をその罪から救ってくださる方です。」

1:22 このすべての出来事は、
主が預言者を通して言われた事が成就するためであった。

1:23 「見よ、処女がみごもっている。
そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」
(訳すと、神は私たちとともにおられる、という意味である。)

1:24 ヨセフは眠りからさめ、主の使いに命じられたとおりにして、
その妻を迎え入れ、

1:25 そして、子どもが生まれるまで彼女を知ることがなく、
その子どもの名をイエスとつけた。

本日の講壇20171217

 

聖書箇所 マタイの福音11825

 説教題 『マリヤは男の子を産みます』

■序論

神の御子イエス・キリストの誕生は神の完全なご計画による。ヨセフとマリヤは神のご計画に用いられた。イエス・キリストは何のために生まれたのか。

 

1、聖霊による胎児(1820節)

新約聖書はイエス・キリストの系図から始まる。マタイはユダヤ人に分かりやすい視点で書いている。マリヤの夫ヨセフ(16節)はユダ部族(3節)のダビデ(6節)の末裔である。マリヤが身ごもったことはヨセフには衝撃だっただろう。婚約者がいるのに不貞を犯すことは、石打ちの死刑となる罪だった。ヨセフはマリヤをさらし者にしたくなかったので、ひそかに離縁しようとした。しかし、主の使いはマリヤの胎にいるのは、聖霊による子どもだと伝えた。神の御子が人となって誕生するために神が用いたこの不思議な方法を信じよう。

 

2、罪を救うために生まれる男の子(2122節)

聖霊によって処女が身籠ることは前代未聞である。しかも、生まれてくる子の性別も名前も使命も決まっている。主の使いがそのことを伝えるのは、すべてが神のご計画だからである。「イエス」とは旧約聖書では「ヨシュア」と訳され、「主は救われる」という意味を持つ。名前の通り、イエス・キリストは全人類を救うために生まれた。当時の人々が願っていた「救い」はローマ帝国からの解放である。しかし、イエス・キリストは全人類を「罪から救う」ために来られた。この方こそ、私達にとって唯一の救い主であると信じよう。

 

3、インマヌエルと呼ばれるイエス(2325節)

マリヤから産まれるこどもは「インマヌエル」と呼ばれる。「神は私たちとともにおられる」という意味である。神が私たちとともにおられることは、イエス・キリストを通して神が伝えようとしているメッセージである(ヨハネ316)。ヨセフは不思議な告知が神の計画であることを信じて、御告げの通り、マリヤを妻として迎え入れ、生まれたこどもをイエスとつけた。神の計画はすべてにおいて完全に成就する。イエス・キリストを信じて、罪から救われた人の人生は、いつまでも神がともにいて下さる約束を信じよう(2820)。

 

■結論

マリヤを通して生まれた男の子こそ、私達の唯一の救い主である。罪赦され、神の民とされた私達は、インマヌエルの喜びと平安を感謝し、分かち合おう。