聖書 Ⅱ列王記4章1~7節
4:1 預言者のともがらの妻のひとりがエリシャに叫んで言った。
聖書箇所 Ⅱ列王記4章1~7節 説教題 『空の器を満たす神』 ■序論 神様は空の器をも満たすお方である。神様の御業は無から有を生み出し、空の状態から豊かに溢れ出させる。神様に満たしていただくためには何が必要か。 1.何も持っていない人(1~2節) エリシャはエリヤの後継者としてBC8~9Cに北イスラエルで活動した預言者である。滅亡に向かう北イスラエルの秩序と治安は乱れ、預言者の生活も影響を受けた。一人の夫人は預言者である夫に先立たれ、負債を抱え、二人の子どもが奴隷にされる危機に立たされていた。エリシャは女性に家にある物を尋ねた。しかし女性宅には「何もありません」(I have nothing)だった。ただ、油のつぼ一つだけあった。神様の御前では何も持たないとは、神様に満たしていただく機会を持っていることである。試練や苦境の時、神様は私達が何も持たないことに気付かせて下さる。神様の御業は何も持たない人から始まると信じよう。 2.みことばに従う人(3~4節) エリシャは夫人に➀隣の人みなから空の器をできるだけ多く借り②家の後ろの戸を閉じ➂全ての器に油を注ぎ④いっぱいになった器は脇に置くように言った。大胆かつ細やかな指示である。夫人は「そんなことをして何になるのか」とは言わずその通り従った。対照的なのは次章に登場するナアマン将軍である(5章)。「なぜ私がそんなことしないといけないのか」と反発する人は神様の御業を経験できない。ナアマンも後に悔い改めて癒された。夫人は神様を恐れる信仰のゆえにエリシャに従った。主のみことばを信じて従おう(ルカ11:28)。 3. 祈って神様の御業を待つ人(5~7節) 夫人と子ども達は近所から借りた器を持って家に入り、後ろの戸を閉じた。彼らは外部の音をシャットアウトして、祈って神様の御業を待った。イエス様もよく密室で奇跡を行われた。つぼから次々に油が注がれ空の器が満ちた。その油を売り、負債を払った残りでその母子家庭の生活は支えられた。神様の恵みは、静かに神様に思いを向けて祈る人に与えられる(詩篇46:10)。油は聖霊の型である。聖霊に満たされた人を通して神様の御業は進められると期待しよう。 ■結論 空の器を神様は用いられる。みことばに従い、祈る器に聖霊の油は注がれる。それは近隣に主の恵みを証すためである。聖霊の満たしを受けて遣わされよう。 |