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肉的ニケア宗教会議熱心党・ゼロテ党のろい・祝福


《肉的(にくてき) [flesh; σαρξ(サルクス); バサル(H)]》
 これは人間の霊的精神的側面に対する物質的側面を表わす言葉です。肉体は感覚と欲求を持つものであって目に見えるものに向かう即物性があることから非常に支配力が強く、罪に走りやすい性質のものなのです。パウロも次のように言っています:「しかし、私は肉の人であり、罪に売り渡されています。私は、自分のしていることが分かりません。自分が望むことは実行せず、かえって憎んでいることをするからです」(ロマ7:14,15)。
 正しく理解していただきたいことは、肉体が悪なのではないということです。人間の霊的・物質的な二つの側面はどちらも神の創造によるものです。ちょうど刃物がそれ自体危険なもので、使い方によっては凶器にもなり得ますが、私たちの生活になくてならぬものであるのと似ています。私たちも主の栄光を顕す器として生かされ用いられたいものです。

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《ニケア宗教会議 (Council of Nicaea)》

 紀元325年にビテニア(現在のトルコ領イスニク)のニケアで開かれた宗教会議です。キリスト教をはじめてローマ帝国の国教と定めたコンスタンティヌス大帝によって、当時の神学論争について話し合うために召集されました。その当時はアリウスを教祖とする異端が勢力を拡大し、神とキリストを異質な存在とし、キリストは神ではないと主張していました。会議はこの主張を異端と決議し、アリウスを追放処分にしました。この時に三位一体の教理が確立したという事ができます。ここで採択された決議は「ニケア信条」と呼ばれ、キリスト教理解の正統的基準を示しています。「エホバの証人」はその出版物の中で、自分たちがアリウスの直系であることを宣言しています。

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《熱心党・ゼロテ党(ねっしんとう) [Zelotes; Zηλωτηs]》

 紀元一世紀に活動したユダヤの狂信的な愛国主義的政党です。聖書にはイエスの弟子のシモンがその党員だったということ以外に言及はありません(ルカ6:15; 使徒1:13)。ローマの圧制から自由を取り戻そうとした熱狂的なグループで、目的のためには手段を選ばないといったところがありました。当時のユダヤ人歴史家ヨセフスによれば、彼らの活動はヘロデ大王の時代に顕著になり、特にローマの執政官クレニオが徴税のために人口調査をしようとしたとき(ルカ2:2)激しくなったと記録されています(「ユダヤ戦記」)。これはイエスが誕生した時と同じで、キリストの生涯は熱心党の歴史と重なり合うことになります。

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《のろい・祝福 [curse, blessing] 》

 「祝福」は神の恵を授けられることであり、「呪い」は反対に神の怒りを受けることです。物質的な幸福の量で神の祝福の多少を測ることができると考えられていた時代が旧約にもありました。例えば子孫が多くなること(創世17:20)、仕事の繁栄(申命33:11)など多数。そのために神の祝福を自分の方に向けようとして、イスラエルでも種々の儀式の行われたことが記録されています。
 しかし、祝福と呪いは神の意志に基づくものであり、人間の思いを超えたものです。そして、ここで思い起こしていただきたいことは誰が最大の呪いを受けたかという事です。「キリストは、わたしたちのために呪いとなって、わたしたちを律法の呪いから贖い出してくださいました。『木にかけられた者は皆呪われている』と書いてあるからです」(ガラテヤ3:13)。

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