「祈祷会の学びから」
横浜上野町教会牧師 柴田 智悦

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「ルツとナオミ」ルツ記1:1-22  

○ベツレヘムの人エリメレクはききんを逃れるため、妻ナオミと二人の息子を連れてモアブの野へ行きました。イスラエルとモアブは、アブラハムとロト以来の親しい関係にあったものの(申命記2:9)、モアブの神々に対する偶像礼拝の危険性も警告されていました(申命記23:3,士師記10:6)。エリメレクの死後二人の息子は共にモアブの女性と結婚しました。が、その二人の息子も相次いで亡くなりました。
  ○ナオミは「主がご自分の民を顧みて彼らにパンを下さった」と聞き、二人の嫁といっしょに故郷に戻ろうとします。しかし、途中で主の祝福を祈って二人の嫁を家に帰そうとしました。彼女の不幸は「主の御手が」下ったからであり、自分一人がその重さに耐えていくべきだと考えたのでしょう。とうとう弟嫁のオルパはナオミと別れて帰って行きました。
  ○しかし、ルツはナオミと旅立ったときすでに心を決めていたようです。ルツの決心は、信仰の告白として現されました。「あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です」。これはモアブの神々に対する断絶の宣言でもあります。しかも、ルツの信仰はすでに「死」をさえ超え、神との関係を永遠のものとして捕らえています。ルツとナオミとは死によっても分たれないのです。ルツは、ナオミの先祖たちとともに一族の墓に埋葬される事をさえ望んでいます。彼女はそこまで献身していたのです。ナオミは主のみわざを見、ルツと一緒に行くことこそ主の御心である、と悟らざるを得ませんでした。
  ○十年以上たって戻って来たナオミの様子は、相次ぐ試練によってすっかり変わっていたようです。ナオミは郷里の人々に、自分がひどい苦しみに会いつらいめに会ったので「私をナオミ(快い)と呼ばないで、マラ(苦しみ)と呼んでください」と訴えます。しかしナオミは、その苦しみを「全能者」から受け取ったことを告白しています(20,21)。どこの地においても最高の権威を持っておられる主が「満ち足りて」いた自分を、「素手で」帰るようにされ、自分を「卑しく」されたのであるとへりくだってあかししているのです。
  ○二人が故郷に着いたのは「大麦の刈り入れの始まったころ」でした。それは、収穫の初めであり、過越の祭りの初めです。全能者である主は、二人を祝福し始めるために、イスラエルが主の祝福を覚えるこの時期を選ばれました。

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