聖書箇所 ハバクク書2章1~20節 説教題 『義人は信仰によって生きる』 ■序論 神の民は苦難の時こそ一致して共に乗り越えていくものである。ハバククの置かれた時代と状況を通して、義人は信仰によって生きると確信しよう。 1、見張り所に立つ(1節) ハバククは主が何を語られるのか、見張り所に立って待ち望んでいた。彼は預言者として民の声を神に届け、神のみことばを民に伝えた。彼は南ユダ王国において見張り人として召されていた。民全体を見渡し、罪を犯しているならば戒め、悔い改めるならば執り成し、神のみことばを伝える見張り人の存在は欠かせない。新約時代、全てのキリスト者は地の塩、世の光としてこの世界に遣わされている。見張り人は持ち場と立場を放棄できない。私達は全ての民に神のみことばを伝え、執り成す見張り人としての使命を果たそう。 2、定めの時を待つ(2-5節) 神のみことばを待ち望むハバククに神は答えられた(2~20節)。彼は神からの啓示を石の板に書き写してから民に伝えた。「定めの時」「終わり」「必ず来る」は神の裁きの宣告である。神の裁きは必ず来るが、それが起こるまで、民が悔い改めるために猶予期間が与えられる。また、民が完全に滅んでしまうためではなく、一時的な懲らしめである。結果的にバビロン捕囚という形でこのことは実現した。しかし、神を恐れる正しい人は、信仰によって生きられる。神は裁きだけでなく、救いと回復をも備えておられることを信じよう。 3、災いに備える(6~20節) 悪者に対する五つの災いの風刺が描かれている(6~19節)。神は予めこれら のことが起きると伝えられた。イスラエルの民は事が起きるまでは楽観的で あった。神への嘲りと甘えの態度は表裏一体となっている。もはや裁きの日 には、頼りにしていたものが何も役に立たないことが証明される。大切なの は、神のみことばに耳を傾け、災いに備え、神に立ち返ることである。ハバ ククの時代にも、「主はその聖なる宮におられる」(19節)と確かな約束があ る。だから、どんな暗い時代にも、主の前に静まり、主の約束を待ち望もう。 ■結論 義人は信仰によって生きる。義人とはキリストによって贖われた神の民である。神の民が一致し、神の約束を待ち望み、見張り人として使命を果たそう。 |