
『神のガイダンス』
(箴言29:18)
(2012年5月20日 ベテル清水教会 聖日礼拝)
今年はオリンピックイヤーでありまして、7月のロンドンオリンピックが開かれます。
各競技、各種目でオリンピックの代表が選ばれていますが、夢破れた人たちも多くいます。
今回、二人のお笑い芸人がオリンピックを目指し、夢破れました。
一人は猫ひろしさんですね。
彼は、テレビで行われる芸能人のミニマラソンでよく走っている姿をみかけました。
彼が、カンボジアのマラソン代表で選ばれたというニュースを見たときには、猫だましにあったかのような驚きがありました。
国籍を変えてまで、目指したオリンピック。
しかし、国籍変更の規定にひっかかり、出場が取り消されました。
オリンピックで走りたい。
その夢を叶えるために、国籍を変えてまでチャレンジした、彼の姿には、賛否両論がありましが、わたしは、凄いと思います。
ある記者が「四年後のオリンピックを目指しますか」と聞きました。
すると彼は、「39歳になるんで。猫だったら3回死んでますよ」と言って、周囲を笑わせましたが、「でも行けると思ってます」ときっぱり宣言しました。
夢を語る人の姿は、美しいですね。
また、南海キャンディーズのしずちゃんは、ボクシングでオリンピックを目指していました。
先日行われた中国での世界選手権の3回戦で敗北しました。
本来ならば、大陸別推薦枠というのがあって、僅かなチャンスが残されていたのですが、日本側は、事前にこの推薦枠を申請していなかったので、彼女もオリンピック出場の夢は破れました。
夢に向かってチャレンジする人の姿は、美しいですね。
なでしこジャパンの澤選手がワールドカップで金メダルを取ったときに、彼女は自分の座右の銘を紹介しました。
「夢は見るものではなく、叶えるもの」
夢を叶えた人の姿もまた、美しいですね。
みなさんには、夢がありますか。
みなさんは、どんな夢をもっているでしょうか。
ある韓国ドラマで、こんな台詞がありました。
夢だけでは生きられない。
しかし、夢がなくては生きられない。
夢を持つことは大切です。
神様は、夢を見させる方です。
神様は、夢を与えてくださる方です。
神様が見させてくれる夢は、ドリームではありません。
神様が見させてくれる夢は、幻であり、ビジョンです。
聖書に出てくる人々は、神様から夢を与えられ、夢に生きた人です。
ビジョンが与えられ、ビジョンに生きた人です。
神様はアブラハムに夢を与えました。
天の空を仰がせて、あなたの子孫は星のようになる、と言いました。
大地の砂粒を見せて、あなたの子孫を大地の砂粒のようにする、と言って、夢の実現に向けて、彼を導いていきました。
神様はヤコブにも夢を与えました。
ヤコブは夢を見たので、どんなに厳しい試練にも耐え抜きました。
神様はヨセフにも夢を与えました。
ヨセフは夢を見たので、奴隷になり、囚人になっても、主から離れず、夢が実現する日を待ちました。
そして、彼は、エジプトで総理大臣になり、夢が現実になったのです。
神様はモーセにも夢を与えました。
彼は、自分の力で夢を実現しようとしましたが、失敗しました。
しかし、40年後、神様は夢を叶えさせ、イスラエルの民はエジプトから救われたのです。
神様はダビデにも夢を与え、彼はイスラエルの国を統一させました。
神様はソロモンにも夢を与え、神殿を築かせたのです。
みなさん。神様は夢を与えるお方です。ビジョンを与えるお方です。
そして、その夢に向かって、私たちを導かれるお方です。
今朝も、主題メッセージです。
箴言の29章18節の御言葉を取り上げています。
もう一度読みます。
29:18 幻がなければ民は堕落する。教えを守る者は幸いである。
箴言というのは、イスラエルの知恵袋です。
ユダヤ人ほど、知恵深い民族はありません。
彼らは、子供の頃から聖書を読み聞かされます。
特に、箴言にある教えを、徹底的に教えられるのです。
箴言は31章ありますから、毎日、1章ずつ読んで、毎月、箴言を読み続けている人もいます。
「幻がなければ民は堕落する」
この歌詞から、「高く掲げよ」というワーシップソングが生まれました。
高く掲げよ。あなたがたの幻を
さらに高く 掲げよ あなたがたの幻を
幻のない民 みな滅びる
幻のない民 むなしく過ごす
高く掲げよ 幻を さらば主の栄光をみよ
ベテルチャーチがスタートして8年目に入ります。
西神の地でスタートしたとき、近所におられるクリスチャンの方が礼拝に来られました。
そして、わたしに聞きました。
「先生のビジョンは何ですか」「どんな教会を目指しているんですか」と。
教会の中からも、よく聞かれ、わたしは自分の思いを伝えましたが、ダッチロールしていましたね。明確なビジョンがなかったのです。
これではいけないと、ビジョンについて考えましたが、考えてもダメなんですね。
ビジョンとは、青写真。
わたしがどのような教会を作りたいのか。
それを描かなければならない。
しかし、あれこれ考えても、定まりませんでした。
幻のない民 みな滅びる。
ビジョンという言葉に、アレルギーを感じることもありました。
わたしはビジョンについて、勘違いしていました。
ビジョンを自分で考えようとしていたからです。
みなさん。ビジョンは上から与えられるものです。
主が示してくださるものです。
わたしはその時を待たなければならなかったのです。
幻がなければ民は堕落する。
この幻とは、何でしょうか。
この「幻」と訳しているヘブライ語は「預言」とも訳せる言葉です。
ですから、口語訳聖書では「預言」と訳されています。
みなさん。「幻」というのは「預言」のことです。
預言がなければ、民は堕落する、と言われているのです。
「預言」というのは、将来を占う「予言」ではありません。
「預言」という字は、「言葉を預かる」と書きます。
ですから、預言者というのは、未来を占う予言者ではなく、
神の言葉を預かって語る者、神の代わりに、神の言葉を語る人のことです。
つまり、神の言葉がないと、民は堕落する、という意味です。
英語の聖書では、預言はGod's guidance と訳されています。
神のガイダンス。今日の説教のテーマです。
ガイダンスとは、指導、指図、手引きという意味です。
学校教育では、学業や進路に対し、生徒をガイダンスしますね。
幻がなければ民は堕落する。
預言がなければ、つまり、神の指導がなければ、民は堕落する。
神の指図がなければ、民は堕落する。
神の手引きがなければ、民は堕落するという意味です。
新改訳では「ほしいままにふるまう」
口語訳では「わがままにふるまう」と訳されています。
みなさん。家庭で指導が行われないと、子供は堕落し、わがままになります。
学校で指導が行われないと、生徒は堕落し、わがままになります。
これは教会でも同じです。
教会で指導が行われないと、クリスチャンは堕落し、わがままになります。
みなさん。この聖書というのは、神のガイダンスです。
人生の手引き書です。
人生のガイドラインです。
どのように生きればいいのか。
私たちに夢を与え、生きる方向性を示してくれる書物です。
今、聖書日課では、出エジプト記を読んでいます。
イスラエルの民は、エジプトを脱出しました。
彼らは、エジプトを離れ、新しい生き方を始めました。
どのように生きていけばよいのか。
神様は、彼らが幸せに生きるためのガイドラインを示しました。
それが律法です。
律法とは、神の教えです。
29:18 幻がなければ民は堕落する。教えを守る者は幸いである。
イスラエルの民は、預言を大切にし、その教えを守りました。
ここにこそ、幸せがあると、子どもたちに伝えたのです。
みなさん。ユダヤ民族は、なぜ滅びなかったのでしょうか。
迫害され、世界中に散らされながらも、彼らは滅びませんでした。
やがて彼らは、再び国を建て直しました。
彼らが滅びなかった理由は、幻を失わなかったからです。
預言を大切にしたからです。
神の言葉を重んじたからです。
みなさん。聖書を大切にしましょう。
神様は、聖書を通して、私たちに語りかけます。
神様は、聖書を通して、私たちに進むべき方向を示します。
神様は、聖書を通して、私たちに夢を見させます。
神様は、聖書を通し、ビジョンを与えられるのです。
わたしは夢のない人でした。
もう聞き飽きたと思う人もいるかもしれませんが、言わせてもらいます。
普通に生きて、普通に結婚して、普通に死ぬ。
私の両親が普通でなかったから、普通にあこがれたのかも知れません。
しかし、神様はわたしに夢を見させてくださいました。
25歳の時に、仕事を辞めて、神学校に行きました。
どんな牧師になり、どんな働きができるのか分かりません。
ただ、神の導きに従いました。
その結果、神様はたくさんの夢を見させてくれました。
たくさんの夢を叶えさせてくれました。
普通でなくて良かった、と思っています。
もし、今、天に召されても、わたしは後悔しません。
しかし、生かされたら、またこれから神様は夢を見させてくれると思っています。
8年前、高砂教会を辞めて、新しく教会を始めました。
どんな教会になり、どんな働きができるのか分かりませんでした。
人間的な意味でビジョンを持ってスタートしたのではありません。
よく、開拓される先生は、明確なビジョンを持ってスタートされるのですが、私にはそれがありませんでした。
ただ、神の導きに従って、神のガイダンスに従って歩んできました。
しかし、神様はわたしの人生に最善のことをなしてくれました。
夢を見させ、夢を実現させてくれました。
ここの場所を買ったときも、神様は夢を見せてくれました。
40日間。朝の朝食時間を断食して、祈り続けて、ちょうど土曜日の朝でした。
インターネットで不動産の物件を見て、「ここが欲しい」と直感的に思いました。
わたしは気にしちゃんですから、隣近所とのトラブルは避けたい。
前の教会で、隣からの苦情をいつも聞いていたので、わたしにとって、最適な環境でした。
神様は、その夢を叶え、この場所を買うことができました。
もちろん、みなさんの祈りと協力があったからこそ、実現できたことです。
その後、教会と住居を分離し、ここを教会にしたいという夢を持ちました。
家と教会が一緒だと、教会活動が制限されます。
神様は、その夢も、実現へと導いてくれました。
次なる問題は、家の移転先です。
教会から離れていると、不便です。
ですから、すぐ近くに家が欲しいと願いました。
すると、神様はすぐに夢を見させてくれました。
今の家が、売りに出されている看板を見たんですね。
ここがいいと思って、祈り始めました。
しかし、値段が高く、現実には難しく、他の場所を探しましたが、わたしはその場所がいいと祈っていました。
すると、値段が下がっていったんですね。
これなら買えるかなという値段になって、すぐに契約しました。
今回、母が同居することになり、土間の部分を改装し、一つの部屋を造ることができましたのでが、他の家では、同居は難しかったのです。
本当に、最適な場所を、神様は用意してくれました。
みなさん。神様のガイダンスに従っていくと、神様は、最善をなしてくださいます。
みなさん。聖書は夢の宝庫です。
神様は、聖書を通して、私たちに夢を見せてくれます。
ビジョンを与えてくれます。
そして、神様に従って歩めば、夢が実現していくのです。
私の大好きな日ハムは、2004年に北海道に移転しました。
ちょうど、ベテルチャーチのスタートと同じ年なんですね。
それがどうしたの、と思われるかも知れませんが、ファンの私にとっては、運命を感じたりします。
札幌ドームの近くに羊ヶ丘公園というのがあります。
そこの展望台には、有名なクラーク博士の銅像があります。
みなさんも、写真などで見たことがあると思いますが、
右手を横に伸ばして立っている銅像です。
Boys ,be ambitious. 「少年よ、大志を抱け」
この言葉を知らない人はいないでしょう。
クラーク博士は、札幌農学校、今の北海道大学の初代教頭です。
同志社大学の創立者である新島襄の紹介で、日本に招かれ、たった8ヶ月の滞在でしたが、学生達に聖書を配り、福音を伝えました。
クラーク博士は、神のガイダンスである聖書を生徒に教えました。
彼は「イエスを信じる者の誓約」を作成し、一期生たちは、次々と署名し、イエス様を信じる告白をしていきました。
その二期生には、新渡戸稲造や内村鑑三の姿があり、彼らもクラーク博士が作成した、この誓約にサインし、クリスチャンになったのです。
みなさん。聖書は神のガイダンスです。
クラーク博士は、聖書を教え、学生達に「少年よ、大志を抱け」と言い残して、学校を去ったのです。
たった八ヶ月の滞在ですが、日本で大きな働きをしました。
彼は、神に導かれて日本に来て、夢を与えて帰って行ったのです。
クラーク博士のこの言葉には、in Christという言葉が抜けている、という説があります。
クラーク博士は、Boys ,be ambitious in Christ ! と語ったというのです。
「少年よ、キリストにあって、大志を抱け」
この in Christ 、あるいは、in Godかもしれません。
彼が熱心なクリスチャンであり、使命を持って日本に来て、聖書を教え、多くの人々がイエス様を受け入れたことを考えると、この説が正しいと思います。
神に導かれて夢を見るならば、その夢は実現します。
パウロは言いました。
あなたがたのうちに働きかけて、その願いを起させ、かつ実現に至らせるのは神であって、それは神のよしとされるところだからである。(フィリピ2:13)
みなさん。神様はみなさんの内側に働きかけて願いを起こさせます。
みなさんはどんな夢を見ているでしょうか。
自分が考えた夢ではなく、神様が与えてくれる夢を見ましょう。
御言葉を通して与えられる夢は、実現します。
神のガイダンスである聖書に親しみましょう。
毎日、聖書を読み、黙想する時間を持ちましょう。
そして、神様を信頼し、従って行けば、夢は実現すると信じます。
お祈りいたします。